松本市は、社会貢献型フードシェアリングプラットフォーム「KURADASHI」を運営するクラダシ(東京都品川区)と連携して、フードシェアリングサービスを導入し、食品ロス削減などの効果検証を行っている。
「KURADASHI」は、食べられるのに廃棄される食品をメーカーから協賛価格で買い取って低価格で販売するほか、売り上げの一部を社会貢献活動団体へ寄付する社会貢献型フードシェアリングプラットフォーム。市では、環境省の「令和2年度地方公共団体による食品ロス削減・食品リサイクル推進モデル事業」の一環として実施。同サービスを活用して、市内のメーカーなどの食品ロスを軽減するとともに、消費者が購入した代金の一部を市内で活動するフードバンク団体に寄付する。
市は「残さず食べよう!30・10運動」や、「もったいないメニュー」の給食、フードドライブなど食品ロス削減の取り組みを率先して進めてきた。来年度から10年間の「松本市食品ロス削減推進計画(案)」のパブリックコメントも実施している(2月12日まで)。
現在、会員登録をしてアンケートメールに答えると同サービスで使えるクーポンを進呈するキャンペーンを行っている。出品する事業者も募集しているが、コロナ禍で製造量を減らしている企業もあり、まだ登録はないという。市環境部環境政策課の堀井南風さんは「これまでは、市民の皆さんができることを呼び掛けてきた。今回の連携で、食品ロス発生の川上ともいえる事業者が、食品ロス軽減に向けて一歩踏み込むきっかけになれば」と話す。
今後は、利用の促進を図るとともに、3月まで効果検証を行い、結果によっては来年度も継続する。「食品関連事業者は食品ロスや廃棄コストの削減、市民は低価格で商品を購入できる。市内のフードバンク団体の活性化にもつながるので三方良しの取り組みとして、普及させていきたい」とも。