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松本の書店で彫刻家・大曽根俊輔さん個展 絵本に出てくる動物、乾漆や漆絵で

大曽根さんは「飼育員」として期間中、ときどき在店予定

大曽根さんは「飼育員」として期間中、ときどき在店予定

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 彫刻家・大曽根俊輔さんの個展「ZOO・中川 絵本に出てくる動物たち」が現在、松本・元町の新刊・古書を扱う書店「本・中川」(松本市元町1、TEL 0263-33-8501)で開催されている。

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 「絵本に出てくる動物」をテーマに、パンダやシロクマ、キリンなどさまざまな動物が並ぶ。用いているのは、乾漆という技法。粘土で肉付けをした骨組みに麻布を張り重ねた後、粘土や骨組みを取り除いて張りぼてを作り、木の粉などを漆に混ぜたものを塗って形を削り出し、彩色している。これまでは、実物大の作品が多かったが、今回は手のひらに載るサイズも用意。大きいものはリアルな表情だが、小さいものは愛きょうがある。「そのまま縮小しても『らしさ』が出ないこともあるので、パーツのバランスを取りながら仕上げた」と大曽根さん。

 初めて挑戦したという漆絵も10点展示する。鉄板を焼いて漆を焼き付け、表面にムラができたものは岩場に見立ててオオサンショウウオを描いた。焼かずに塗ってつやを出したものや、真ちゅうや銀箔(ぎんぱく)を用いたものも。「(立体も絵も)どちらも動物という軸がある。描いていて楽しかったし、手応えも得たので、今後は活動の幅を広げていきたい」

 同店が9月に移転する前から、企画に合わせて作品を置いていたこともあり、自然と展示を行う流れになったという。店主の中川美里さんは「以前、コウモリのモビールを展示したときも好評だった」と振り返る。2人とも動物が好きということもあり、動物が登場する絵本を思い浮かべながら、中川さんは「園長」、大曽根さんは「飼育員」として、「動物園」を作り上げた。店内には、本物の動物園さながらに仕上げた空間もある。「絵本とも合わせて楽しんでもらえれば」と中川さん。

 営業時間は12時~18時(金曜・土曜は19時まで、最終日は16時まで)。月曜・火曜定休。12月31日まで。

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