来春オープンする長野県信濃美術館の開館半年前イベントが10月17日・18日、「信毎メディアガーデン」(松本市中央2)で行われる。
県信濃美術館本館は老朽化などのため、2017(平成29)年10月から休館して改築工事を行っている。設計段階から、「県民リレー・ワークショップ」や「県民フォーラム」を実施。ソフト・ハード両面で美術館の在り方を一新し、芸術文化の拠点としてだけではなく、憩いの場、観光スポットとしても生かしたいと、県民の意見や要望を聞きながら準備を進めている。
再開館に合わせて名称も変更する予定で、5日、県会県民文化委員会が「長野県立美術館」に改称する条例改正案を採決し、全会一致で可決した。9日の本会議でも可決される見通し。
17日は、設計を手掛けたプランツアソシエイツ(東京都中野区)の建築家・宮崎浩さんをゲストに迎えて新しくなる同館を紹介するイベントを開催。あらためて館名や開館日を発表するほか、コンセプトや初年度の展覧会のラインアップについても説明する。宮崎さんには建物についての話を聞く。両日、模型やパネルを並べ、現在取り組んでいる「みんなのアートプロジェクト」などを紹介する展示も行う。
同館では、春に1年前イベントを長野市で予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった。井上英副館長は「県立の美術館なので、県民の皆さんに広くPRしたいと考え、1年前は長野、半年前は松本で予定していた」と話す。年内に建物は引き渡しの予定で、年明けからは館内で直前イベントを展開し、機運を高める。「美術ファンの方々はもちろん、幅広い層の方に足を運んでもらいたい。まずは直前イベントで、どういうものができるのか、興味を持ってもらえれば」とも。
イベントは、17日13時30分~15時30分。展示は、17日=16時~18時、18日=9時~18時。イベント参加申し込みはウェブサイトで受け付ける。定員は100人(先着順)。