![リモートであいさつする阿部守一長野県知事](https://images.keizai.biz/matsumoto_keizai/headline/1591069196_photo.jpg)
長野県は、次世代産業の創出を目的とした創業支援拠点「信州スタートアップステーション(SSS)」を松本市のICT拠点施設「33GAKU(サザンガク)」(松本市大手3)内に6月1日、開設した。
コンサルタント、中小企業診断士、会計士らがコーディネーターとして常駐。創業・新規事業に関する相談を受け、アイデアの事業化を支援する。月2回、セミナーや、事業アイデアをプレゼンテーションしてフィードバックをもらう「ミートアップセッション」などを実施。「スタートアップサタデー」として、毎週土曜はワークショップ形式でビジネスプランをつくり上げる支援を行う。対象は創業前から創業後5年程度の人で、相談は予約制。
県が昨年策定した、IT人材・IT産業の集積地を目指す「信州ITバレー構想」の一環。運営はベンチャー支援を手掛ける有限責任監査法人トーマツ長野事務所(長野市)。県産業労働部長の林宏行さんは「コロナ禍で今後のビジネス展開は手探りという声も多い。次の一手を生み出す支援をしていければ」と話す。
1日にはオープニングセレモニーが行われた。リモートであいさつをした阿部守一長野県知事は、「さまざまなイノベーションが起こる場、学びの場、新たな動きがスタートする場になれば」と期待を寄せた。
長野県の開業率は、3.29%(2018年度実績)で全国38位。2021年度には、全国平均以上となる6%を目標にしている。「異業種の交流の場になっているサザンガクで、さまざまな人たちが融合することで、新たな可能性が生まれる。松本は学生の街でもあるので、若い人たちにも『起業とは何か』というイメージを持ってもらえれば」と林さん。
9日には、中小企業のための事業承継・M&Aプラットフォーム「TRANBI(トランビ)」(東京都港区)の高橋聡社長を講師に迎えて「先輩起業家体験談、創業者へのメッセージ」をテーマにしたウェブセミナーを開催する。