食堂「山山(さんさん)食堂」が、松本・大手の「善哉(よいかな)酒造」隣にある明治時代に建てられた土蔵を改修したテナントハウス「List(リスト)」(松本市大手5)1階に5月22日、オープンした。
席数は、テーブルとカウンター合わせて9席。店主の高橋英紀さんが山好きなこともあり、壁には山の絵が描かれ、山にまつわる本も並ぶ。
メニューは、「さばのみそ煮定食」と「ハーブポークソテー定食」(以上900円)の2種類の定食を提供する。ドリンクは、コーヒーやチャイ(以上450円)、「自家製梅ソーダー」(500円)、「自家製ジンジャーエール」(600円)のほか、善哉酒造の甘酒や日本酒、瓶ビールも。「自分はお酒を飲めないが、食堂なので瓶ビールと、せっかく善哉さんが隣なので少しだけだが置くことにした」と高橋さん。ほかに、「ガトーショコラ」や「チーズタルト」(以上400円)も用意する。
モーニング(7時~10時30分)は500円で、「Aセット」(ご飯、みそ汁、漬物、のり)と、「Bセット」(トースト、コーヒー、ヨーグルト)。「目玉焼き」(100円)、「自家製ベーコン」(150円)などの追加もできる。
高橋さんは大阪出身。飲食関連の仕事をしつつ、剱岳の入り口にある「剱御前小舎」で10年ほど、シーズン中は働いていた。2017(平成29)年1月、「山のそばに住みたい」と松本に移住。たまたま訪れた駅前通りの書店「栞日(しおりび)」で、古道具店「燕(つばくろ)」を紹介されて手伝うようになった。昨年末、土蔵を再生・活用しようと「Listリノベーションプロジェクト」をスタートした「リスと設計室」(沢村1)の横山奈津子さんから話を聞き、開業することを決めた。「もともと松本で暮らそうと思って来たわけではなかったが、過ごすうちにつながりもでき、ここで皆と一緒にできればと思うようになった」
2階は駅前大通りで営業する書店「栞日(しおりび)」が月替わりで企画展を展開するギャラリー「栞日分室」。現在は岐阜の「ALASKA BUNGU(アラスカ文具)」による企画展「ALASKA BUNGUが考える、『これからの日用品』としての文具」を開催している。1階奥には、古道具「燕(つばくろ)」がオープンを予定している。
「いろいろなつながりがあって、人の流れが生まれていることがありがたい」と高橋さん。「何か一つではなく、食事もケーキも、コーヒーもおいしいと思ってもらえる店にしたい」とも。
営業時間は7時~18時。月曜と月数回火曜定休。