松本で「クラフトピクニック」-実演やワークショップで工芸作家と交流

エアバーナーによるとんぼ玉作りのワークショップは大人・子ども問わず人気。模様を付けるまなざしは真剣そのもの。

エアバーナーによるとんぼ玉作りのワークショップは大人・子ども問わず人気。模様を付けるまなざしは真剣そのもの。

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 長野県内外の工芸作家が作品制作の実演とワークショップなどを行う野外展示イベント「クラフトピクニック」が10月25日・26日、松本・あがたの森公園(松本市県3)で行われた。

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 「ものづくりの実演」と「ワークショップ(制作体験)」をメーンに、木工、陶芸、染色、織物、ガラス、金属などさまざまな分野のクラフト作家が県内外から約80組出展。園内には木工のいすやスプーン作り、ニードルフェルトでの小物作り、銅製フライパンの鍛金(たんきん)、スピンドルを使った糸紡ぎなどのワークショップや、ろくろを使った陶芸の実演を行うテントが並んだ。

 エアバーナーによるとんぼ玉作りのワークショップを行った「工房 あらい」(南佐久郡)では、熱したガラスを球状にしたり、細いガラス棒を使って模様をつけたりする様子に引き寄せられるように人が集まった。直径1センチ強のとんぼ玉を作るのにかかる時間は約15分。体験では、同店代表の新井公男さんが一緒に手を添えて、エアバーナーの上でくるくるとガラス玉を回し、成型していく。実際に体験した菅野創太くん(小1)は「(エアバーナーが)熱かったけど、上手にできた。ガラスを(熱で)切るところが難しかった」と笑顔で話した。同店は今回が初参加。「とんぼ玉作りは趣味で始めたこと。いろんな人に気軽に体験してもらえれば」と新井さん。

 主催はNPO法人松本クラフト推進会(県1、TEL 0263-34-6557)。同会が毎年5月に行っている「クラフトフェアまつもと」の姉妹イベントとして2002年に始まった同イベントは今年で7回目となる。「フェア」の出展応募者や参加者が年々増加する中で「クラフトフェアで品物が売れることは大切なことだけど、何かを置き忘れた感じがついてくる。それは『伝える』と言うことかもしれない」と同会。「ピクニック」でワークショップか実演をすることを参加条件としているのは、「自分の作ったもののいいとこ、大変だったこと、そんなたあいないことを伝える場所にしたい」という思いがあるからだという。

 「クラフトピクニックも昨年より出展者が増え、参加者も増えている」と同会広報部の田中一光さん。時折冷たい風が吹く肌寒い2日間だったが、会場では子どもも大人も作家に質問したり、アドバイスを受けたりしながらさまざまなワークショップを楽しんでいた。

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