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松本のゲストハウスで黒川じょんさん原画展 「ダークファンタジー」描く

「多くの人に見てもらって、感想をもらえるとうれしい」と黒川さん

「多くの人に見てもらって、感想をもらえるとうれしい」と黒川さん

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 松本市在住のイラストレーター・黒川じょんさんの個展「モウマク ノ ハコ」が現在、松本・大手のゲストハウス「東家(あずまや)」(松本市大手4、TEL 070-1379-8080)で開催されている。

「自分の中に下りてきたイメージ」をボールペンで描く

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 これまでに手掛けてきた作品のうち原画13点を展示する。制作時に用いるのは、ボールペン・ハイテックC。さまざまな太さを使い分け、ベタ塗りの部分は筆ペンを使っている。細かい点や線で描き出す作品は、骨や内臓が透けるように見えるウマや、人や怪物、機械が乗った船やバス、異形の動物や知人をモチーフにしたものなど。会場となる和室とも不思議と調和し、怖さだけではなく、どこかユーモアも同居した「ダークファンタジー」の世界が広がる。

 「自分の中に下りてきたイメージ」を描いているという黒川さんは、「子どもの頃から怖いものが好きで、自然とこういう作風になった」と振り返る。水木しげるさんや楳図かずおさん、ヒエロニムス・ボスなどの影響もあるという。

 黒川さんは1966(昭和41)年秋田県男鹿市生まれ。ずっと絵は描いていたが、2010年に漫画雑誌に投稿したことをきっかけに、フライヤーやレコードジャケットを手掛けたり、展示を行ったりするようになった。SNSに作品をアップするようになってからは、海外からの依頼も増えたという。現在は、介護施設で働きながら、創作活動を続けている。

 東家の江刺里花さんは、昨年5月に近くの古書店「books 電線の鳥」(城東1)で開催された黒川さんの個展に足を運んで、作品を知ったという。27日に開くライブイベント「新春アングラ祭り」を企画した際に、「同じアングラつながりで」展示を依頼した。江刺さんは「市内でこういう作品を生み出している人がいるということを多くの人に知ってもらいたかった」と話す。

 「見た人から感想をもらえると刺激になり、次の絵にもつながっていく」と黒川さん。期間中はときどき在廊し、制作にも取り組む。「どんな風に描いているのか興味を持ってくれる人もいるので、気軽に足を運んでもらえれば」

 営業時間は15時~20時。1月26日まで。「新春アングラ祭り」は27日19時~、料金は2,000円。詳細の問い合わせ・予約は同店まで。

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