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松本で人形作家・鈴木賢一さんのひな人形展 職人の技が光る作品30点

立ちびな「寿々喜雛(すずきびな)」

立ちびな「寿々喜雛(すずきびな)」

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 人形作家・鈴木賢一さんの生誕100年を記念した「鈴木賢一 お雛(ひな)様展」が現在、松本・高砂通りの「村山人形店」(松本市中央2、TEL 0263-32-1770)で開催されている。

さまざまなひな人形が並ぶ

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 江戸木目込み人形作りの第一人者として知られる鈴木さん。1918(大正7)年、東京・浅草で生まれ、江戸時代中期から京都で作られた童形の人形「御所人形」作家・野口光彦さんに師事。1964(昭和39)年には「東玉工房」(埼玉県)の専任作家となり、美術・工芸展や博覧会への出品、天皇、皇后両陛下への献上品など、数多くの作品を手掛けた。2004年に埼玉県無形文化財に認定。2010年、92歳で亡くなった。

 鈴木さんの作品をはじめ、工房で弟子たちが仕上げた作品も含め約30点を展示。羽ばたこうとする鶴の姿を表現した立ちびな「寿々喜雛(すずきびな)」や、親王飾りのひな人形「天平(てんぴょう)」「瑞光(ずいこう)」など、優雅で気品あふれる作品が並ぶ。江戸時代のちりめん刺しゅうが入った布地を使ったものも。同店の村山謙介さんは「鈴木さんの作品は本当にシンプルで、だからこそ難しいと言われる造形。末永くお子さまを守ってくれる、しみじみとよい人形」と話す。

 鈴木さんの作品を多数扱っていたこともあり、生誕100周年の記念として企画した。村山さんは「職人の技が光る作品を、多くの方に見ていただければ」と呼び掛ける。

 価格は20万円~120万円。営業時間は10時~18時。会期中無休。12月4日まで。

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