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安曇野ちひろ美術館で「子どものへや」 トラフ建築設計事務所とコラボ展

展示室前には「空気の器」を使ったインスタレーションや撮影スポットも

展示室前には「空気の器」を使ったインスタレーションや撮影スポットも

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 北安曇郡松川村の「安曇野ちひろ美術館」(松川村西原、TEL 0261-62-0772)で現在、「トラフ建築設計事務所」とのコラボ展「子どものへや」が開催されている。

大きな帽子をイメージして制作した作品

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 いわさきちひろの生誕100年に当たる今年は、安曇野と東京の両館で「Life」をテーマに、さまざまな分野で活躍する7組の作家と展示を企画。同館の第3弾となる同展では、建築設計やインスタレーションなどを手掛ける同事務所とコラボレーションする。

 テーマは、ちひろの絵から発想した「子どものへや」。ちひろの作品には、子ども部屋を具体的に描いたものは少ないが、背景を省略して余白を生かし、空間の広がりを感じさせるものは多い。同館の田邊絵里子さんは「余白を大切にするという点は、(同事務所に)どこか通じるものがあったのだと思う」と話す。作品を見ていくうちに、同事務所が着目したのは帽子。「帽子の中にある空間=子どもが安心できる小さな空間」を見いだしたという。

 館内では、広げ方によって形が変わる紙製の「空気の器」を使ったインスタレーションを展開。エントランスでは器のような形の白色のもの、通路を進んでいくと徐々に帽子のような形やちひろが帽子を描いた作品をプリントしたカラフルなもの増えていく。

 展示室には、さまざまな帽子が描かれた作品65点と子どもの部屋を描いた作品10点が並ぶ。同展に合わせ、大きな帽子をイメージして制作した作品は、高さ約2.2メートル、直径約5.5メートル。竹を使ったクラウンの部分にはカラフルなオーナメントを飾り、つばの部分は絵を描くテーブルとして利用できるようにした。帽子を描き加えて楽しめる子どもの顔の絵も用意し、来場者がちひろとのコラボを楽しめるような工夫も。同事務所は「ちひろの帽子に包まれながら、遊ぶようにちひろの世界を体験してほしい」とコメントを寄せる。

 期間中はさまざまなイベントのほか、「くまの子ウーフ」などを手掛けた「井上洋介の絵本展」や世界各国の暮らしを伝える「ちひろ美術館コレクション展 くらし」も同時開催する。「親子で楽しみながら、ちひろの世界、絵本の世界を体感してもらえれば」と田邊さん。

 開館時間は9時~17時(8月11日~19日は18時まで)。第2・4水曜休館(8月は無休)。入館料は、大人=800円、高校生以下無料。9月25日まで。8月1日~16日は松川中学校の生徒によるワークショップやガイドツアー、第2・4土曜は同館学芸員によるギャラリートークを行う。

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