松本・深志のコーヒー豆専門店「51coffee(フィフティーワンコーヒー)」(松本市深志3、TEL 0263-87-2537)とコーヒースタンド「High-Five(ハイファイブ)」(同、TEL 0263-87-4574)が「まつもと湧き水探訪~MY COLD BREW COFFEE~」を企画し、水出しコーヒーを販売している。
周辺に数多くの井戸や湧き水があることに着目し、「松本らしいコーヒーの楽しみ方を提案したい」と企画。両店がオリジナルブレンドのパック入り水出しコーヒーを用意する。「51coffee」は、タンザニアの豆をメインに、コクと苦み、フルーティーな香りを感じるしっかりした味わいに。「High-Five」は、エチオピアの豆を使い、ナチュラルモカの風味を感じるものに仕上げた。「51coffee」店主・佐藤等さんは「特に打ち合わせをしたわけではないが、自然とタイプの違うものになった」と話す。
松本駅から松本城、市美術館を結ぶエリアにある10カ所の井戸や湧き水を紹介する「湧き水マップ」も合わせて作成。「まつもと城下町湧水群」の中から、町中で水質検査票が掲示されている場所を選び、両店から近い「深志神社の湧水」も加えた。「湧き水ごとの違いを感じるのは少しハードルが高いが、水道水との違いは分かるはず」と佐藤さん。購入した人からは、「初めて井戸の水で作ってみたが、おいしかった」「(マップには載っていない)家の近くの湧水もいい」という声も寄せられているという。
昨夏、佐藤さんが東京で行われたカフェのイベントに足を運んだ際に、水出しコーヒーのアイデアが浮かび、徒歩5分ほどの距離にある「High-Five」の店主・高木徹仁さんに声を掛けた。「店で湧水を使っているわけではないが、コーヒーの楽しみ方の一つとして考えると面白そうだと思った」と高木さん。ロゴやマップのデザインは同店のネモトナオミさんが手掛けた。
「両店の違い、水道水と湧き水の違いなど、さまざまな楽しみ方を見つけてほしい」と佐藤さん。「マップを手に町歩きをして、お気に入りの湧き水を探してもらえればうれしい」と高木さん。
500ミリリットル用で、価格は各380円。両店のほか、「TOCA by lifart…」(大手4)、「みのる珈琲店」(筑摩2)、「KORR」(本庄1)、「5cm/sec」(中央2)では、2個セット(760円)で販売する。販売期間は8月末ごろまで。売り上げの一部は水環境保全に取り組んでいる機関へ寄付する。