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松本・巾上にブリューパブ「BACCAブルーイング」 店内で醸造したビール提供

大正時代のものだという鏡台には、ロゴのステッカーを張って活用

大正時代のものだという鏡台には、ロゴのステッカーを張って活用

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 松本・巾上にクラフトビール醸造所を備えたパブ「BACCA(麦香)ブルーイング」(松本市巾上4、TEL 0263-30-8230)が5月20日、オープンした。

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 店舗面積は約7坪。席数はテーブルとカウンターで10席と、立ち飲みスペースを用意する。奥には発酵タンク3機と熟成タンク1機を置き、週3日は店を閉めて醸造を行う。店主の深沢賢二さんは、「一度に仕込むことができるのは200リットルほどで、出来上がるまで4週間ほどかかる」と話す。

 タップを6つ備え、オリジナルビール4、5種類、ゲストビールを1、2種類用意する。アメリカンホップのかんきつ系の香りが特徴の定番「BACCAペールエール」(M=550円、L=800円)のほかは、その時々で変わり、現在は、県内産のメイヤーレモンを使った白ビール「KASUMIレモン」、黒ビール「Gendarme(ジャンダルム)スタウト」(以上M=600円、L=850円)が並ぶ。フード類は、「フライドポテト」(300円)、「厚揚げチーズ焼き」(350円)、「豚の角煮」(550円)など。ドリンク、フード共に、受け取るときに代金を支払うキャッシュオンスタイルで提供する。

 エンジニアとして働いていた深沢さんは、2009年から5年間、アメリカに滞在したときにクラフトビールの魅力にはまったという。帰国後、東京で行われていた講習会などに参加し、ビール造りに対する思いが深まった。「40代くらいから何となく、『第二の人生』について考えるようになった。講習会の参加者で開業した人を見て、いずれは自分も、と思うようになった」。2年ほど前から本格的に準備を始め、月1で東京へ通って勉強し、昨秋には甲府市の醸造メーカーで研修を受けた。ここ数年、東京などで増えてきたブリューパブの存在も開業への後押しになった。「最初はビールを造りたいと思っていたが、飲んでくれる人の反応を見たいという気持ちが生まれた」

 以前理容室だった物件を、「ビールも『クラフト』なので、店もできる限り『クラフト』で」と、知人の協力を得ながら半年間かけて改装。大正時代のものだという鏡台をそのまま活用し、店のテイストも合わせた。入り口やトイレのドアも自作。カウンターはオークションで落札したもので、もともとは寺の柱だったという。「カウンターで偶然、隣に座った人同士が意気投合したり、その場に居合わせた人たちで会話が弾んだりする光景は、松本の文化だと思う」と深沢さん。「そういう雰囲気の店にしていきたい。駅にも近いので、飲み会の前後に気軽に立ち寄ってもらえれば」とも。

 営業時間は、木曜・金曜=17時~23時、土曜・日曜=14時~23時(日曜は20時まで)。月曜~水曜定休。

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