商店主と作家らが「工芸の街」の魅力を伝える企画「商店と工芸」が現在、市内各店で行われている。月間イベント「工芸の五月2018」の一環。
工芸に縁のある店舗を紹介する「店見世(みせみせ)」には、飲食店、生花店、ホテルなど市内約30店舗が参加。昨年までは展示会形式を取っていたが、「普段から店に置いてある工芸品なので、期間を区切らずいつでも足を運んでほしい」と通年でPRする方針に変更した。実行委員事務局・村山人形店(松本市中央2)の村山謙介さんは、「工芸の五月やクラフトフェアで松本を訪れた人に、『次はここにも行ってみたい』と思ってもらえれば」と話す。
これまで本町通り周辺や、本町通りから1本入った通り、開運堂本店の西側を歩行者天国にして行っていたイベントは、先月オープンした「信毎メディアガーデン」(同)の屋外広場で行う。主に県内の工芸、クラフト、飲食、商店が集まる「御使者宿(おししゃやど)市」(5月26日・27日10時~16時)は木工、革製品、ほうきなどのほか、松本市内の飲食店がスイーツやドリンクなどを用意する。
「五月の宵祭」(26日17時~21時)は、イベントやワークショップのほか、松本の伝統工芸「押絵雛(ひな)」や「お神酒の口」、木工作品や籐(とう)編みなどの実演、フードや地酒などのブース出店も。ワークショップ(参加費1,500円、おつまみと日本酒1杯付き)は、いろいろな形に切り出された杉の木のぐいのみから好みのものを選び、磨いて仕上げる。トークイベント「暮らしを豊かにする。」(19時~)は、ゲストに郷土料理研究家・横山タカ子さんを迎え、「開運堂」(同)の渡邉恭子さん、「大久保ハウス木工舎」(中山)の大久保公太郎さん、「米澤ほうき工房」(塩尻市)の米澤資修さんと共に、手仕事や商店が担う役割について考える。
現在、参加店舗や観光案内所などで公式ガイドブックを配布している。イベントが終わってからも活用できるように意識し、A4版36ページのボリュームに。「松本の街に積み重なる工芸の息遣いを感じてもらえればうれしい」と村山さん。
問い合わせは同事務局(TEL 0263-32-1770、村山人形店)まで。