信濃毎日新聞松本本社の新社屋「信毎メディアガーデン」(松本市中央2)が4月28日正午、オープンする。
地下1階、地上5階で、延べ床面積は8143平方メートル。1~3階はコミュニティーゾーンとショップゾーンで、飲食店やアウトドアブランドなど11店が入るほか、ホールやスタジオを設け、情報発信や市民が集うコミュニティーゾーンの機能も備える。
市内初出店となる「丸山珈琲(コーヒー)」は1階にスタンド、2階にカフェを設ける。3階にはクラフトビール「松本ブルワリー」や、レストラン「ヒカリヤ」などを運営する「シックスセンス」(入山辺)と養命酒製造(諏訪市)がコラボレーションした和食レストラン「松本テラス」、ジビエ料理を提供する「レストロリン」といった地元飲食店が並ぶ。アウトドアブランドは「ノースフェイス」「A&Fカントリー」が入る。
1階「まちなか情報局」は観光案内にも対応。同社社員も常駐し、情報収集・発信に力を入れる。ホールではさまざまなイベントを展開。オープニングに合わせて、市美術館で開催中の「草間彌生 ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて」と連動し、カボチャを題材にした立体作品「PUMPKIN2011」を展示する(5月6日まで)。
27日には、設計を手掛けた世界的建築家の伊東豊雄さん、アートディレクターの柿木原政広さん、ショップゾーンをプロデュースした山田遊さんが会見を行った。伊東さんは「ここから500メートルの円を描くと、松本城、松本駅、そしてまつもと市民芸術館や市美術館も入るような、まさに松本の中心となる場所。『まちなか情報局』が入る1階は広場にようになっていて、今後どう使われていくかが楽しみ」と期待を寄せた。「設計しながらワークショップに参加し、フィードバックできるという公共施設としては理想的な形。松本の人たちはすぐに100人くらいが集まってくれて民度が高い」とも。
「ロゴは新聞の組版をモチーフにデザインした。グラフィックデザインは、気持ちよさや抜け感、心地良い空間を表現した」と柿木原さん。山田さんは「テナント数は多くはないが、バランスは良い。各店、出店に対する意思や理由をしっかり持っていて気合が入っている」と説明。「地元の人が足を運びたくなる感じ、外から来る人が入りやすい感じを意識した」と話した。
営業時間は、1階の「丸山珈琲」=8時~18時、ショップゾーン=10時~20時、レストラン=11時~22時。