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「まつもと演劇工場」6期生公演 7年間の集大成、初の戯曲作品に挑む

12日に行われた稽古。加藤さん(写真右)の指導を受け、せりふや動きを自分のものにしていく

12日に行われた稽古。加藤さん(写真右)の指導を受け、せりふや動きを自分のものにしていく

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 まつもと市民芸術館(松本市深志3)と市民が一緒に舞台を作る「まつもと演劇工場(シアターファクトリー)」の公演「ミステリヤ・ブッフ」が3月17日・18日、同館小ホールで行われる。

歌や音楽の稽古も

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 「松本の人たちと一緒に松本ならではの舞台を作り上げたい」と同館芸術監督の串田和美さんが企画し、2011年に0期生からスタートしたプロジェクト。毎年、新しいメンバーを募集しながら、作品を作り上げている。6期生23人は、市内を中心に周辺地域から小学校6年生から60代まで、0期・1期から参加する人も含めて多彩な顔触れ。片岡正二郎さんも出演し、劇作家の加藤直さんが「工場長」を務める。

 これまではオムニバス形式だったが、今回初めて戯曲作品に挑む。作品は、1917年に起こったロシア革命(十月革命)の1周年を祝うために、ウラジーミル・マヤコフスキーが描いたもの。作者自身が、「自分たちの時代に合わせて身近なもの、新しいものに作り変えてほしい」と記しており、上演に当たっては「劇場とは、表現とは、他者とは、ということを探りながら新たな表現や劇場を探し求める『道』として捉えた」という。

 昨年9月から演劇やダンス、音楽などのワークショップを行い、年明けから本格的な稽古を開始。せりふの言い方や動きなどを確認しながら進めている。男女2人の掛け合いのシーンでは、「コンビの間に何か漂うようなものを出せるように」と、加藤さんが指導すると少しずつテンポが生まれ、コミカルな雰囲気に。素早い反応やアドリブで場が和み、役者も伸び伸びと演技をしていた。

 ウェブサイトで各メンバーが公演に対する思いをつづったり、取り組みについて紹介するチラシ「ファクトリー通信」を配布したり、活動内容を伝えることにも力を入れている。制作を担当する同館の牛山直美さんは、「いろいろな価値観、生活環境の人が集まるからこそ生まれる面白さが舞台に表れるのではないか。作品を見て、『ほかの作品も見てみたい』『自分もやってみたい』と思ってもらえればうれしい」と話す。

 開演時間は、17日=15時、19時、18日=14時。チケットは、前売り一般=1,500円、U18=1,000円、当日一般=1,700円、U18=1,200円。同館チケットセンター(TEL 0263-33-2200)で取り扱う。

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