松本・駅前大通り沿いの書店「栞日(しおりび)」(松本市深志3、TEL 0263-50-5967)で現在、イラストレーター・みやぎちかさんの個展「BERO」が開催されている。
犬や猫、クマ、リス、ウサギなどさまざまな動物が舌を出しているイラストを展示。「舌を出した表情は、とても愛きょうがあるし楽しい。気付けば、いろいろな動物たちが舌を出しているイラストを描くようになっていた」とみやぎさん。KINOHI(東京)が同展に合わせて制作したオリジナルフレームに入れたものやノートに描いたものなど、約30点が無造作な感じで壁に並ぶ。
みやぎさんは、ウェブやイラスト制作を行うユニット「山鳩(やまばと)舎」として、主に雑誌や広告、プロダクトなどのイラストを手掛けている。6年ほど前に東京から松本へ移住し、パートナーの渡辺哲也さんと同ユニットを立ち上げた。それまでは、働きながら、知人などに頼まれたときに描いていたという。「子どもの頃から描くことは好きだったが、自分にとっては『落書きセラピー』みたいなものだった」とみやぎさん。松本に来てから、少しずつ活動の場を広げていった。「ユニット名は鳥の名前で、なるべく地味なものをと考えて、家に遊びに来ていたヤマバトに落ち着いた」
同店店主の菊地徹さんが、イベントでみやぎさんのイラストを見て気に入り、野外イベント「ALPS BOOK CAMP(アルプスブックキャンプ)」のメインビジュアルを初回から担当。昨年7月、同店が移転オープンした際にも展示を企画していたが、1年越しでの実現となった。同展に合わせて、「山鳩舎」グッズのポップアップストアも同時開催。Tシャツやポストカード、ノートのほか、自家焙煎(ばいせん)のコーヒー豆などを販売する。
みやぎさんにとって、松本で初めての個展となる同展。9月には台湾・台中へ巡回する。「せっかく松本でやっているので、期間中に少しずつ作品を追加している。絵が増えていくと楽しいので」とみやぎさん。「愛らしい動物たちを見にきてもらえれば」と呼び掛ける。
作品は全て販売する。原画=5,000円、フレーム付き=1万8,000円、ポストカード=162円、ノート=540円など。営業時間は7時~18時。水曜定休。7月25日まで。