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安曇野のギャラリーで画家・市野英樹さん個展-さまざまな人物描く

「平面を立体に表現」をテーマにした市野さんの作品

「平面を立体に表現」をテーマにした市野さんの作品

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 安曇野の「ギャラリー留歩(るぽ)」(安曇野市穂高有明、TEL 0263-83-6785)で現在、画家・市野英樹さんの個展「市野英樹の世界ふたたび」が開かれている。

 市野さんは1942(昭和17)年名古屋市生まれ。絵画、彫刻の美術団体「二紀会」の会員であるほか、名古屋造形芸術大学の教授を勤めた経歴を持つ。同ギャラリーでの個展は3回目で、今回は新作4点を加えた32点を展示する。

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 モチーフは主に人物で、輪郭や表情はほとんどなく、年を経るごとに緩やかになっている。「二人」は、同ギャラリー店主の米澤章雄さんが初めて購入した市野さんの作品。男女が寄り添う姿を描いたもので、男性と思われる人物が、いとおしそうに女性と思われる人物の肩に手を添えている。「人物の姿がくっきりと見えないのが、想像力がかきたてられるので良い。タイトルも単純であるほど、イメージが膨らむ。常に新鮮な気持ちで作品と向き合うことができる」と米澤さん。

 新作はモノクロ調。「もともと明度の低い作品が多かったが、以前から使用している油絵の具が廃盤となったため、モノクロになったと聞いた。ほかの絵の具で代用せず、同じ画材にこだわっている」(米澤さん)。数名の男性が椅子に座ったり膝を抱えていたりする姿を、1枚のキャンバスいっぱいに描く。搬入のぎりぎりまで描いていたといい、「若いときからそう。完成形がなく、筆をどこで止めるかが定まらないよう」。

 「市野さんは『男』や『女』というタイトルでも、全て自画像という意識で描いている。『人間の存在』について解いているのだと思う」と米澤さん。「『平面で立体を表現する』が市野さんのテーマ。ぜひ安曇野の静かな森の中で、体感してもらえれば」とも。

 営業時間は11時~17時。入場無料。7月31日まで。

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