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安曇野のギャラリーで陶オブジェ展-架空の生物や大型作品も

不思議な生き物が並ぶギャラリー

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 安曇野市の「ギャラリー・シュタイネ」(安曇野市穂高有明、TEL 0263-83-5164)で現在、陶作家・中山昌果(まさか)さんによる個展「喰ってると思ったら、喰われてる」が開催されている。

連鎖を愉快に表現した「喰ってると思ったら、喰われてる」

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 同展での展示開催は3回目となる中山さん。石川県珠洲(すず)市在住で、昆虫や動物をモチーフにしたオブジェをメーンに制作している。今回はオブジェのほか、カップを含めた70点を展示する。

 2メートルはあるコクジラのオブジェは、5等分にして窯入れした跡がある。一見、シンプルだが、目の中に大漁旗を掲げた船を描くという細かなこだわりも。「縦に展示したため、目の中が肉眼では見づらくて…(笑)。虫眼鏡をお貸しするので、ぜひ目を凝らして見てみてほしい」と同ギャラリーオーナー。

 中山さんオリジナルの生物「ワラワラ虫」は全部で12「匹」展示。クモのような外見で、全て模様や足の色が異なる。標本風に展示するものもあれば、額に見立てて配置した小枝の中に展示するものもある。「絵付けの細かさから、絵として見てもらったら面白いと思って」。「UMIWASUGOKATA」は、海を見たことがない虫に海を見せてあげようと、背中に乗せて飛ぶ鳥を表現した作品。鳥の肩には「任侠」から「遠山の金さん」を連想し、桜吹雪が描かれている。翼にはほかの虫や動物、魔女も描かれ、ユニークで楽しげな世界観が詰まった作品となっている。

 展示タイトルにもなっている「喰ってると思ったら、喰われてる」は、魚を捕らえた生物が、また別の生物に捕らえられるという連鎖を表現したもの。「自然界の摂理や制度的な階層を連想しがちだが、中山さんはそんなつもりで作ってはいないと思う。寝食も忘れるほど一心不乱に土と格闘し、形にして彩色し、自分の作りたいものを造形している。ただ楽しんで作っている。そこが中山さんの良いところ」

 「これだけ思いが込められた『アートフルな作品』は、めったに見られないと思う」と同ギャラリーオーナー。「さまざまな概念にとらわれている私たちの考えを、『こんなのもありなんだ』と発見させてくれる。ぜひ中山さんのワクワクする世界を見てほしい」とも。

 作品は全て販売する。オブジェ=7,350円~、カップ=5,250円~。営業時間は10時~18時。木曜定休。入場無料。5月12日まで。

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