安曇野市内の4ギャラリーが、各ギャラリー名にちなんだ作品を展示する企画展「屋号展」を開催している。
「アトリエ宇-sora-」で展示する浅妻克枝さんのショットグラス
参加店舗は「ひつじ屋」(TEL 0263-82-3888)、「ギャラリー・シュタイネ」(TEL 0263-83-5164)、「アトリエ宇-sora-」(TEL 0263-88-5539)、「十色屋」(TEL 0263-83-2289)。昨年「ギャラリー・シュタイネ」で個展を開いたガラス作家の松原幸子さんが企画した。「個展の際に屋号の意味を聞き、『屋号』というテーマで何か面白いことができないかと考えた」。「せっかくなら」と、さまざまな「屋号」で行おうと、普段から付き合いのあるギャラリーに声を掛け開催に至った。参加作家は各店で決め、松原さんは全店に作品を置く。
木工作家・宇田川隆さんが営む「アトリエ宇-sora-」では、店名に含まれる「宇」から、作家6人による「soraの空展」を開催する。「『宇田川の作業場』という意味。大きくはないけれど、普段から気に入って使っているものを置く場所にしたかったので、『空間』という意味もある」と宇田川さん。朝焼けから日暮れまでの空を表現した浅妻克枝さんのショットグラスや、アガタミズエさんの空の写真などを展示する。
染色工房を併設する「十色屋」では、店主の菊地均さん・みゆきさん(染、布)、藤牧敬三さん(木工)、小久保朝司さん・隆司さん(陶)など7人による「TOIRO展」を行う。「『十人十色』と、いろいろな色を扱うので『十色屋』。今回の展示はさまざまなジャンルの作家さんで『十色』を表現した」。みゆきさんは「キャンディーカラーポシェット」と名付けたカラフルなバッグを制作。「染めているので、雨にぬれても色落ちすることはない。ボタンはガラス作家の柴田美智子さんのものを使っている」と話す。
「ひつじ屋」では山崎美帆さん(イラスト)や田路恭子さん(木工)など9組による「ひつじ屋ひつじ展」を開催。ドイツ語で「石」を意味する「ギャラリー・シュタイネ」では「シュタイネの『Steine』展」として、角文平さん(現代美術)や今村知佐さん(ガラス)など7人の作家が表現する石作品を展示する。
「屋号を意識しつつ、ゆっくり見て回る楽しさを感じてもらえたら」と松原さん。「各店舗に、他のギャラリーで展示している作品を1つだけ混ぜるという遊びもある。ぜひ探してみて」とも。
営業時間、定休日、開催期間は各店舗で異なる。問い合わせは各店舗まで。