松本の中心市街地を会場に8月6日、「第37回 夏まつり松本ぼんぼん」が行われた。過去最多の315連、約2万7000人が踊りに参加し、市内は大いににぎわった。
毎年8月の第1土曜日に開催されている同祭は、松本駅東側から駅前大通り、松本城までの約6.5キロを歩行者天国にし、「連」と呼ばれる参加グループが踊りながらコースを回る。各連の踊りを審査員が審査し、最優秀賞をはじめさまざまな賞を選出する。
今年は3月に起こった東日本大震災に加え、市内でも上高地で土砂崩れが起こったり震度5強の地震が発生したりと、さまざまな被害を受けたことから、テーマに「がんばろう!日本」を掲げた。オープニングセレモニーで菅谷昭市長は「今年は日本国内が不安に見舞われたが、今日は楽しんで明日への活力としてほしい。最後まで元気に踊り、熱気とさらなる活気で松本を盛り上げて」とあいさつした。
開始時間の18時になると、合図とともに音楽が流れ出し、そろいの法被やTシャツを身に着けた参加者は「ぼんぼん松本ぼんぼんぼん」という歌に合わせて踊りを楽しんだ。特設ステージでは、昨年最優秀賞を受賞した「さんぱつ屋」連が模範の踊りを披露した。
参加連は企業や店舗をはじめ、学校や友人同士の参加などさまざま。3年連続で参加しているという「藤原印刷」連は社員とその家族の35人で参加。青い法被に、同社の今年のテーマ「踊りも仕事もファンタスティック」と記載したうちわを手に踊り、カニのかぶり物をした男性が先頭に立ち連を盛り上げた。「まつもと演劇祭」連は、王子や看護師などさまざまな仮装をして参加し、通行者を楽しませた。外国人参加者もおり、「松本の留学生と応援ファミリー」連は連名を書いた大きなうちわを持ちながら踊りを楽しんでいた。
踊りに参加しない通行者も、軽快な音楽や楽しそうに踊る参加者たちを見て、手拍子を打ったり見よう見まねで踊ったりする人も。犬に法被を着せて一緒に楽しんでいる人もいた。
21時まで踊りは続き、今年の最優秀賞には「Briks」連が選ばれた。