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アートで震災復興支援-クラフトフェアに合わせ松本市内で作品展

「Empty House Party(エンプティーハウスパーティー)」の会場

「Empty House Party(エンプティーハウスパーティー)」の会場

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 東日本大震災の復興を「アート」で支援しようとするイベントが、松本の市内各地で開催されている。

松本パルコで行われている「heartful days(ハートフルデイズ)」

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 松本駅近くの空き店舗を利用した「Empty House Party(エンプティーハウスパーティー)」(松本市巾上4)では、主催の手塚敦嗣さんをはじめとする作家が各自の作品を持ち寄り、展示している。同イベントは昨年11月にも開催。空き店舗の借り手を探す目的で始めたが「せっかくなら何か面白いことをやろう」と、アートや音楽、クラフトなどを絡め、作品を通じて人と人とがコミュニケーションできる場として企画した。「今回の震災で、今までとは違う『新しい行動』が求められているように感じる。自分ができることをやれればと思って企画した」と手塚さん。

 5月28日・29日には持ち寄った本を販売する「工芸と古本 松本工芸古本市」を開催。現在出品者を募集している。「自分は工芸や写真集、アート、建築などさまざまな本を出品する。手に入りにくい本もあるので、クラフト関係の人をはじめ、ぜひいろんな人に見に来てほしい」。収益の10%は日本赤十字社に寄付する。

 「松本パルコ」(中央1)6階催事場では、若手作家らによる「heartful days(ハートフルデイズ)」が開催中。建築家で造形創作もする大野田敦さんが、友人で画家の古田和之さんらと「何かできないか」と創作活動をする友人に声を掛け、アートを通じて復興を支援する同イベントを企画した。参加作家は20人ほど。絵画や立体、陶芸、手芸、食品など幅広いジャンルの作品を展示・販売する。会場に設置する募金箱やチャリティーグッズの売上金全額と、作品販売収益の一部を復興支援金に充てる。

 手芸作品を制作する桜井麻衣子さんは布絵本やヘアアクセサリーなどを出品。「『何か自分にできることはないか』と、同じことを考えていたメンバーが集まった。それぞれの作品を見て楽しんでもらえたら」。陶芸作品を出品する古田みのりさんは、茨城県笠間市で被災した友人から託されたポストカードも代理販売する。「笠間は今回の地震で(陶芸の)窯が崩れるなどの被害が出たと聞いた。同じ『陶芸』をやる者として、作家や職人さんたちが一日も早く活動を再開できように応援したい」と話す。イラストレーターの田之上尚子さんは、ベラルーシ語で「希望」という言葉を書き込んだイラストを新たに描き下ろした。「被災した方々が希望を持てるように、平和に暮らせるようにという願いを込めて描いた」という。

 大野田さんは「普段はギャラリーなどで展示を行う作家たちなので、気軽に作品に触れ合える機会。募金にも協力してもらえれば」と話す。

 「Empty House Party」は5月30日まで。営業時間はブログで確認できる。「heartful days」は6月5日まで。営業時間は10時~20時。いずれも入場無料。

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