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松本のギャラリーで陶芸家・島るり子さん個展-じか火にかけられる陶器も

「白いキャンバスみたいな、どんなものでも受け入れるような作品を作りたい」と島さん

「白いキャンバスみたいな、どんなものでも受け入れるような作品を作りたい」と島さん

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 松本のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で現在、伊那市在住の陶芸家・島るり子さんの作品展「暮らしのうつわ」が開催されている。

店内改装でできた新しい空間では、雰囲気を変えた展示が

 同展ではカップや器、花器など約200点を展示する。作品は、鉄分の多い赤土の上に白い化粧土をかけた「粉引(こひき)」と、釉薬(ゆうやく)をかけず少しざらついたような感触の「焼締め(やきしめ)」という手法で制作したもの。

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 「粉引」の作品は、化粧土をかけた後に息を吹きかけ赤土をのぞかせている。「息の吹きかけ具合によって雰囲気が変わる。今までは控えめに吹いていたが、思い切って強く吹きかけてみたら化粧土が波紋のように広がり、また違う表情になった」と島さん。「一つひとつ違うほうが、洗うときも楽しいでしょ(笑)」。

 黒い釉薬をかけた「耐熱器」は、じか火にかけることができる。ガスコンロやオーブンでも使えるため、調理器具としても使用可能。ふた付きの土鍋は、ふたを逆さにすると鍋敷きになり、そのまま鍋を置くことができる。「自分がよく鍋敷きを忘れちゃうので…一緒なら忘れないし便利だと思った」。

 同店が2月に改装して作った空間では、照明を落として落ち着いた雰囲気の中、展示方法にも工夫を施し作品を見せている。「明るくて開放的なだけでなく、明かりを落としたもう一つの空間を作りたかった。空間が変わると作品の見え方も変わってくるので、同じ作品でも違った見せ方ができると思っだ」とオーナーの滝澤充恵さん。焼締めの花器には、島さんが摘んできた野草を生けた。「焼締めは炭の中で焼くため、水を浄化してくれるみたい。花器だと、他の手法のものより水が長持ちする気がする」。

 「食べ物や花が引き立ってくれればいいので、器自体は主張しなくてもいいと思っている」と島さん。「『毎日使っている』という言葉をもらうとすごくうれしい。『つい』毎日使ってしまうような作品を作っていけたら」とも。

 作品は販売も行う。カップ=3,200円~、器=4,000円~、花器=6,000円~など。営業時間は11時~18時。5月30日まで。28日は島さんが在廊を予定する。

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