今年で19回目となる「サイトウ・キネン・フェスティバル・松本」が8月10日、開幕した。
同フェスは、音楽家の齋藤秀雄氏(1974年没)に師事した演奏家や同氏が教べんを執っていた桐朋学園大学出身の演奏家が集まり、臨時に編成される「サイトウ・キネン・オーケストラ」を中心に行われる音楽祭。今年は9月9日までの期間中に、食道がんで療養中だった総監督を務める指揮者・小澤征爾さんの復帰公演を含む11プログラム・17公演を予定する。
8月10日には、あがたの森文化会館講堂(松本市県3)で「若い人のための『サイトウ・キネン室内楽勉強会』発表会」が行われた。7月下旬から奥志賀高原で合宿し、小澤さんやサイトウ・キネン・オーケストラのメンバーから指導を受けた若手の金管楽器奏者10人が出演。アーノルドの「金管五重奏曲第1番」や映画「サウンド・オブ・ミュージック」から「エーデルワイス」「ドレミの歌」など計11曲を披露、約300人の観客を魅了した。
今後はオーケストラコンサートや、オペラのほか、詩人の谷川俊太郎さんによる「詩と音楽」公演(8月12日、あがたの森文化会館講堂)や、育成事業として「子どものための音楽会」(小学6年生対象)、「青少年のためのオペラ」(中学1年生対象)などを行う。小澤さんは12日に松本入りし、「オーケストラコンサート Bプログラム」(9月5日・6日)、「オーケストラコンサート Cプログラム」(9月8日・9日)4公演で指揮を執る予定。
期間中は関連事業として、22日に中心市街地での歓迎吹奏楽パレードと松本城での合同演奏会を開催。9月上旬には市内各所と東京・六本木ヒルズアリーナでスクリーンコンサートを行う。