松本・入山辺にある温泉旅館「扉温泉・明神館」(松本市入山辺、TEL 0263-31-2301)は8月から、エコカー対象車種で訪れた利用客を対象に宿泊料金を割り引き記念品を進呈する「エコ得エコ割プラン」を始めた。
対象となるのは、国土交通省が減税対象とした「エコカー」で来館する場合で、事前の予約が必要。レンタカーにも適用する。宿泊料金の7%が割引き、みつろうキャンドルまたは信州地ビールと、「まつもと水巡り」用のペットボトルを進呈する。
1931(昭和6)年創業の同館は美ヶ原高原へ向かう山中、八ヶ岳中信高原国定公園内の標高1,050メートルに位置する。「自然の影響を受けやすい場所だから、その変化がよくわかる。突発的に水が出たり、毎年起こる気候の異変など、地球温暖化を肌で感じている」と話すのは同館の齋藤忠政専務。川の水を循環させる空冷や、自家発電廃熱の暖房利用、ホテルで出た生ゴミから肥料を作り、それを利用して栽培した自社農園の野菜を提供するなど、さまざまな「エコ」にかかわる取り組みを行っている。
5月には、環境に配慮された取り組みを行う宿泊施設を認定する国際認証の「グリーンキー」を、他の国内2施設とともにアジアで初めて取得した。「今までの環境保護活動の裏付けとして取得したかった」(齋藤さん)。
同プラン導入後、ホームページの閲覧数が増えたり、同業者に同じような動きが出たりと反応も感じているという。「今後はエコを通じたコミュニティーづくりや、エコを体験してもらうプランなども作っていきたい」と齋藤さん。今後は電気自動車の導入も予定している。