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松本で東御市の作家2人展 異なる技法と素材でも「どこか重なる」作品130点

壁には松本さんの「ダンボール画」を飾る

壁には松本さんの「ダンボール画」を飾る

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 東御市八重原在住の造形作家・松本冬美さんと陶芸家・角りわ子さんによる「水無月に二人展」が現在、松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で開催されている。

シンプルで使いやすい角さんの器

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 角さんは、皿や茶わん、マグカップ、陶板などを出品する。白化粧を施して削り、模様を付けている白線紋青彩は、繊細な線紋が上品な印象。絵付けをしてカラフルに仕上げた白線彩紋上絵茶わんや、自身で調合した「黒墨釉(こくぼくゆう)」を塗って線模を付けた湯飲み、縁に色を付けた角皿などもある。

 作品は工房を構える八重原・勘六山の土を50%配合して使っている。角さんは「八重原はもともと渡来人がたくさんの窯を築いて瓦などを焼いていた場所。この地の土の特性を生かしたい」と話す。

 松本さんのガラス作品は、赤や黒など、鮮やかな色のものが中心。「はっきり見える色を使い、デザインで遊び心を出した」と松本さん。昔の和食器をイメージして、植物などを爽やかな水色で描いた「昔絵冷茶」というグラスもある。器はガラス顔料を塗った後、580~585度程度で焼いて融合させることを繰り返して仕上げているという。

 昨年から取り組んでいるという「ダンボール画」は、油絵の具を使って描いてから、掘ったり引っかいたりした後さらに絵の具を重ねて質感を出した。「軽くて壁にも飾りやすい。これからも作っていきたい」とも。

 前回は2023年3月に2人展を開催。今回も制作段階では互いの作品は知らず、搬入当日に初めて見たという。「同じ八重原で制作する仲間として敬愛している、というかファン。2人展を開ける機会を頂けるのが幸せ」と角さん。松本さんは「2人の作品のどこか重なるところ、個性を感じるところ、絶妙なバランスも楽しんでもらえれば」と呼びかける。

 価格は、そばちょこ=3300円、皿=3,850円~、泡グラス=4,180円など。営業時間は11時~19時。月曜・火曜定休。6月29日まで。

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