松本市美術館(松本市中央4)が現在、文藝春秋発行の女性向け月刊誌「CREA(クレア)」の表紙に登場している。
同7月号では「人生にアートを!」をテーマにアート特集を展開。表紙は同館1階の中庭に面したウインドーに展示されている草間彌生さんの作品「水玉強迫」(2009)とモデルのヒルダ・リーさん。通常、ウインドーの中に人は入れないが、今回特別に許可を得て撮影したという。
特集ページでは、ヒルダさんが「イヴ・サンローラン」「ルイ・ヴィトン」「フェンディ」などハイブランドのアイテムを身につけ、館内にある草間さんの作品とコラボレーション。12ページにわたり、アートとファッションが融合した写真を掲載している。
写真家・ホンマタカシさんによる「アートのある風景」でも、JR上野駅の壁画「自由」や「銀座メゾンエルメス」のウインドーと並び、松本周遊バス「水玉乱舞号」を紹介する。ほかに、草間さんのインタビュー記事も。
アートを特集するのは、同誌として初の取り組み。企画提案兼ライターを担った、企画デザイン会社「あをぐみ」(大手2)の大輪俊江さんは「ロケハンをして写真を送ったら編集部の皆さんの反応がよく、いろいろな場所で撮影することになった」と話す。
同館での撮影は5月中旬ごろ、2日間かけて行った。「編集長やアートディレクターなども来て、かなり本格的な撮影になった。同館にも快くご協力いただき、良い写真に仕上がったと思う」と振り返る。
「最近はクラフトや民芸などの切り口で語られることが多いが、松本にはアートもある」と大輪さん。「松本=『ほっこり』というイメージだけではなく、シャープな一面も感じてもらえれば」とも。