今年9月末に閉店する松本城入り口の中華料理店「第一会館」（松本市大手3、TEL 0263-32-4510）で現在、屋上ビアガーデン「ファイナルビアルーフ」が開催されている。

松本城をバックににぎわう「ファイナルビアルーフ」

　築60年超の建物の老朽化と、市が準備を進める松本城外堀の復元を見据えて来月末で閉店することを決めた同店。毎年4月～9月に開く「屋上ビアガーデン」は、松本城を眺めることができる絶好のロケーションで、花見の時期は「こたつ席」が人気を博した。「開店当時、この辺りでは一番高い建物だった」と支配人の奥原光晴さん。「春は花見、夏は暑気払いと、松本の風物詩の一つとして、ご愛顧いただいた」と振り返る。

　経営はアルプスシャツ（埋橋1）。1954（昭和29）年に第一観光（現・同社フード事業部）としてフード事業をスタートし、1961（昭和36）年に同店をオープン。昼は会議やセミナー、夜はそのまま懇親会や宴会ができるとあって、企業や団体客の利用も多い。「建物がなくなっても、『第一会館』のブランドは残していきたい」と、支配人代理・お客さま相談室担当の鈴木克彦さん。同社が手掛ける「ケータリングサービス第一」と、駅周辺の会議場・セミナー会場と協力体制をつくり、提携のための準備を進めているという。

　現在、飲み放題とオードブルプレートが付く「ファイナルビアルーフ」を開催。連日多くの人でにぎわっている。「毎年利用していたので寂しくなる」「名残惜しい」といった声も聞かれ、ライトアップされた松本城を写真に収める人の姿も。「週末など、日によっては予約でいっぱいの日もあるが、松本城を眺めながらビールを楽しんでもらえれば」と奥原さん。「来月は最後の月になるので、お客さまへの感謝を込めた企画を行う予定。これまで何度か来ている人も、場所は分かるが来たことがないという人もぜひ足を運んでほしい」とも。

　「ファイナルビアルーフ」は18時～20時30分で、予約前売り券3,000円（飲み放題2時間）。8月31日まで。予約は同店（TEL 0120-046219）まで。