「豊かさ」をキーワードにしたトークイベント「ある五人による豊かな饗宴」が3月24日、あがたの森文化会館講堂(松本市県3)で行われる。
東京都在住の薬剤師・小川康さんによる講演「チベット薬草物語~アムチに学びつづける、生きる処方箋~」と、シンポジウムの2部構成。シンポジウムでは、老舗洋食店「おきな堂」(中央2)の店主・木内伸光さんがコーディネーター役を務め、小川さん、詩人のウチダゴウさん(里山辺)、木工作家の前田大作さん(入山辺)、音楽家の大久保貴寛さん(徳島県)の5人が「豊かさ」をテーマに話す。「どんな話になるかはまだ分からないが(笑)、仕事も暮らしもさまざまな5人が『なぜ自分がこの道を選んだか』を語ることで、聞きにきてくれた人が何か一つでも通じるものがあると思う」と木内さん。
木内さんは、県内の金融機関に勤めていたが2005年に退職し、家業である同店を継いだ。同店は今年、80周年を迎える。「自分にとって旧松本高等学校(現・同館)は、松本らしさをつくりだした場所の一つだと思っている」と木内さん。「その場所で、何か記念のイベントを」と考え始めたことをきっかけに、店を通じて知り合った人たちと、「kyo-en projects」を立ち上げ、準備を進めてきた。
シンポジウムの語源は、古代ギリシャで頻繁に開催された「酒と音楽と談論の集い」だという。「会場の雰囲気は、出演者と参加者が一体となってつくるもの。参加者が受け身ではなく、思わず声を上げるような面白い時間にしたい」と小川さん。「『豊かさ』は外に求めるのではなく自分の中にあるもの。聞いた人にとって自分の『豊かさ』について考えるきっかけになれば」と木内さん。
開場=13時、開演=13時30分。料金は、大人=1,000円、大学生・高校生=500円、中学生以下無料。当日参加も可能だが、「できれば事前予約を」。問い合わせはメール(kyoenprojects@gmail.com)またはおきな堂(TEL 0263-32-0975)まで。