松本山雅F.C.は1月9日、元日本代表でJ1の横浜F.マリノスに所属していたDF松田直樹選手(33)の入団を発表した。
松田選手は群馬県出身。1995年から2010年までの16年間、横浜F.マリノスに所属。2006年にはチームキャプテンにも就任している。日本代表では40試合、リーグ戦では通算385試合に出場。昨シーズン終了後にマリノスから戦力外通告を受け、移籍先を模索していたという。
11日には東京都内で入団記者会見を行った。会見で松田選手は「戦力外通告を受けた後、最初にオファーをくれたチームが山雅だった。感謝の言葉しかない」と話し、「正直不安はあったが、スタジアム(アルウィン)を見たり、社長の熱意や加藤ゼネラルマネジャーの話を聞いたりして不安が消えた。サポーターと一体になれるスタジアムだと感じたことも入団を決めた理由の一つ」「目標が決まっているチームなので、そこに向かって自分の経験や力で協力させてもらえればと思った。今、葛藤(かっとう)はない」と入団への経緯を語った。
引退せずに現役を続けようと思った理由について、「サッカーが好き。指導者になることも少しは考えたが、サッカーをやりたい気持ちしか出てこなかったことが大きい」と話し、「三浦知良選手がやめない限りやめたくないし、自分を必要としてくれるチームがあればプレーしたい。後は、サッカーがつまらなくなったときが自分の引退するときだと思うので、これからもまだまだ続けたい」とサッカーに対しての強い思いも語った。
松本へは単身赴任で移住するという松田選手。「まずはJ2昇格、その次はJ1が目標。松本山雅に入ったからには自分のプレーを思いっきり表現したい。そうすることで自分のプレーが下降線に入るのでなく、上昇していけるようにしていきたいと思うし、自分でも伸びていけると思う」と意欲を見せる。
松田選手の入団に松本市内は大いに沸いている。ブログやツイッターで喜びの声が飛び交う中、松本山雅のサポーター集団「ウルトラス松本」代表の疋田幸也さんは「入団と聞いてすごくびっくりした。ボール運びだけでなく判断力やポジショニングなど、レベルの高いプレーを間近で見られるのは貴重。子どもから大人まで学ぶことがとても多くなるのでは」と期待を寄せる。
松田選手は今月17日、松本市内で今季の練習を開始するチームに合流する。背番号は30日に行われる山雅の今季の体制、新ユニホーム発表の場で披露される。11日の記者会見の様子はテレビ松本で放送予定。