塩尻市の笑亀酒造(塩尻市塩尻町、TEL 0263-52-0302)で12月11日・12日、蔵開きを祝うイベント「蔵祭れ!2010冬の陣」が行われ、新酒が振る舞われた。
これまで蔵開きとして行ってきたイベントを「飲めない人にも楽しんでもらえるように」と昨年から「蔵祭れ」として開催。搾りたて新酒のたる酒振る舞いをはじめ、酒かす入り豚まんや大吟醸メロンパンなどの限定販売、酒かす詰め放題、酒蔵コンサートなどが行われた。「家族連れなど多くの人に楽しんでもらえるよう『祭』にした。蔵元に接してもらう機会になれば」と同社の杜氏・丸山大輔社長は話す。
11日には新酒ができたことを知らせる「杉玉」の架け替えが行われた。1メートルほどある杉玉は、元社員2人が1週間かけて毎年作るもの。「杉玉作りは代々受け継いでいくもの。うちの杉玉は目が詰まっていてきれい」(丸山社長)。真新しい緑の杉玉が飾られると続いて神事が執り行われた。その後、鏡開きで祭りはスタート。来場者には新酒が振る舞われた。
「最初に仕込んだものを出す日で、蔵にとって1年のスタートのような日。最初なので思い入れもある分、特においしい」と丸山社長。「今年の猛暑で米の出来が心配だったが、いいものが入ってきた。新酒で一番おいしい時期なので、ぜひ味わってもらえれば」とも。
同社では持ち込みの米で仕込む「あなたのお米でお酒を仕込みます」や、フルオーダーメードで仕込みを行う「清酒オーダーメイド」、日本酒タンクのオーナーになれるサービスなどを行っている。タンクのオーナーサービスは仕込み体験やオリジナルラベルの貼り付けができ、価格は1口1万円(1升×3本または720ミリリットル×7本)。今年の受け付けは12月20日まで。