信州プロレスリング(長野市)は4月18日、3周年を記念して行っている長野県縦断興行の塩尻大会をスポーツ施設「ヘルスパ塩尻」(塩尻市大門一番町1)で開催した。
同団体は2007年5月に旗揚げした「安全第一、台本重視、入場無料、雨天検討」をマニュフェストに掲げる「社会人によるプロレスごっこをする集団」。信州プロレスアリーナ(長野市若里)を拠点に、県内を中心に興行を行っている。
当日は体育館にリングを設置して4試合が行われた。第2試合は、先月29日に発足したばかりの中信支部で活動するシロマティ選手(塩尻市在住)と匿名係長只野人(ただのひと)選手(松本市在住)の「中信支部マッチ」。同試合がデビュー戦となる只野人選手は、スーツ姿でかばんを手にした「サラリーマンスタイル」で登場し、開始のゴングと同時にシロマティ選手に名刺を渡したが、それを破られ激怒。係長らしくネクタイやそろばんなどを使いながら、熱い戦いを繰り広げた。しかし、初戦の緊張のためか、技をかけながら2人が小声で段取りを確認しあう場面もあり、リングアナやレフリーからは駄目出しの声が飛んだ。試合はシロマティ選手が勝利を収め、中信支部長としての威厳を保った。
第4試合は代表のグレート☆無茶選手・しこなかちろう選手と地獄谷PONTA選手・リトル戸倉選手のタッグマッチ。観客の力を借りた恒例の「場外乱闘」やリトル戸倉選手のマスクが取れるという台本通りのハプニングなどもあり、会場は大いに盛り上がった。試合後は無茶選手が「皆さんのおかげで3年続けることができた。これからも長く頑張っていきたい。今日来てくれた子どもたちがグレート☆無茶2世、3世となって、長野を元気にしていってくれれば」とあいさつ。最後は観客と一緒に「1、2、3、信州!」「アップル!アップル!」でイベントを締めた。
同興行は4月4日に千曲市からスタートした「信州プロレス旗揚げ3周年みなさまのおかげですシリーズ」の一環で、塩尻が2カ所目となる。この後は週末やゴールデンウィークに県内7カ所を巡業し、5月16日のビックハット大会(長野市)で最終日を迎える。無茶選手のプロレスごっこデビュー20周年も記念して「グレート☆無茶の大冒険」と題した同大会のテーマは「挑戦」。藤波辰爾選手と初代タイガーマスク選手を迎えて行うメーン試合や、女子部旗揚げ戦などを予定、5,000人の集客を目指す。「5,000人なんて無茶だと思われるけど、こんな時代だからこそ挑戦したい」と無茶選手。「集めた事実を目の当たりにして『挑戦』することの意味や、思いはかなうという事実を感じてもらいたい」と意気込みをみせる。