松本に工房を併設したカフェギャラリー-築76年の薬局ビルを改装

白を基調にしたギャラリースペース。以前は畳敷きで、住居として使われていたという。

白を基調にしたギャラリースペース。以前は畳敷きで、住居として使われていたという。

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 松本市の女鳥羽橋近く、こまくさ道路沿いに9月4日、カフェギャラリー「LABORATORIO(ラボラトリオ)」(松本市大手1、TEL 0263-36-8217)がオープンした。

薬局の面影が残るカフェスペース

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 1933(昭和8)年に建てられたビルの1階部分を工房、2階部分をカフェギャラリーに改装。もとは薬局だったというビルは、白を基調にしたシンプルな空間に生まれ変わった。カフェ部分は以前、薬剤の調合などに使われていた場所で、床板、窓枠などは当時のものをそのまま生かしている。店舗面積は約20坪、客席は12席。

 メニューは、自家製のパンとスープ、サラダをセットにした日替わりの「本日のパンプレート」(700円)や「本日のお菓子」(400円)などを提供。ドリンクはコーヒー・ブレンド(ホット=450円、アイス=500円)、コーヒー・ストレート(ホット=550円、アイス=600円)、アッサムティー(ホット=450円、アイス=500円)などを用意する。コーヒーは岐阜の「山田珈琲」の豆、紅茶は静岡の「teteria」の茶葉を使用。「メニューの数を増やすのではなく、自分が本当においしいと思っているものを厳選して提供できれば」と店主の井藤万紀子さん。ギャラリーでは、「commono reproducts」の服や雑貨、木工作家の夫・昌志さんが作る木の家具や小物などを展示・販売する。

 以前は岐阜県の郡上八幡に住んでいた井藤さん夫妻。工房兼店舗にできるような場所を探していたが、なかなか思うようなものが見つからなかったという。昌志さんが毎年5月に行われるクラフトフェアに出展していたこともあり「松本もいいかも…と思って(物件を)探してみたら、最初にこのビルと巡り合った。たたずまいに引かれて、ぜひここでやろうということになった」(万紀子さん)。店名は実験室、薬品などの製造所という意味をもつ「ラボラトリー」から付けた。「英語だと、あまりにもそのまま過ぎる気がしたのでラテン語にした。ラテン語だと『工房』の意味もあると知り、『これだ』と(笑)」。

 開店して1カ月。以前のビルを知っている年配の人も立ち寄り、くつろいでいってくれるという。今月18日には第1回目のマルシェ(市場)を開催予定、雑貨スタイリストの伊藤まさこさんがセレクトしたアイテムや自家製のパンが並ぶ。「今後はマルシェや、ギャラリーでの展示、ライブなども行っていければ。いいな、と思ったことは枠にとらわれずにやっていきたい」(同)。

 営業時間は11時~18時。18日に行われるマルシェは11時から開催。

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