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槍・穂高エリアの山小屋限定「ここだけのビール」 松本ブルワリーと共同開発

17日に行われた記者会見でビールを手にする(左から)穂苅さん、小山さん、林さん

17日に行われた記者会見でビールを手にする(左から)穂苅さん、小山さん、林さん

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 北アルプスの槍・穂高エリアの山小屋16軒が、クラフトビール製造会社「松本ブルワリー」(松本市中央3)と共同開発したクラフトビール「YARIHO(やりほ)ビール」の販売を始めた。

「3本集めてほしい」という各ラベル

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 3種類のホップを使ったビールは、かんきつ系の爽やかな香りが特徴。フルーティーで軽快な味わいに仕上げた。登山後に飲むことを想定して、アルコール度数は4.5%。松本ブルワリーの林幸一社長は「標高が高いと酔いやすいので、控えめにした。たどり着いた人だけが味わえる、思い出の一杯になれば」と話す。

 ラベルは、提供するエリアによって異なる3種類を用意。穂高エリアの6施設は山吹色をベースに紺色のロゴ、槍エリアの5施設は紺色をベースに山吹色のロゴを配置。槍穂エリアの5施設は雪のような白色を背景に山並みを描いた。

 槍・穂高エリアの各施設は、ヘリコプターの荷上げなどで横のつながりはあったが、共同での商品開発は初の試み。槍ケ岳山荘などを運営する槍ケ岳観光の穂苅大輔社長は「個性豊かな山小屋がたくさんある、世界的にも珍しいエリア。海外からの登山客が増える中、地域を挙げて一緒にできることがないかと考えた」と振り返る。昨春から検討を始め、地域の企業との協働を模索。北アルプスから流れ込む、松本の水を使ってビールを造っていることもあり、林社長に相談を持ちかけた。北穂高小屋の小山義秀社長は「私たちも楽しみながら提供できる、特別なビールを造ることに決めた」と笑顔を見せる。

 コンセプトは「ここでしか味わえない感動を、ここだけのビールとともに」。山小屋開きが行われる前の4月から本格的に準備を始め、5月中旬の仕込みには、穂苅さんと小山さんも立ち会った。ラベルには2024と入れ、毎年違うラベルでの展開や、今後はビール以外の企画も視野に入れているという。「自慢の景色と一緒にラベルの写真を撮ったり、3本集めて飾ったりしてもらえれば」と小山さん。穂苅さんは「世界に誇れる『槍穂高』エリアを皆でアピールしていきたい」と意気込む。

 330ミリリットル入りで、価格は1,200円。限定4000本。

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