古い物と古い物好きな人が集う「まつもと古市」が4月13日・14日、松本城大手門枡形(ますがた)跡広場(松本市大手3)と信毎メディアガーデン(中央2)で開かれる。
2日間で延べ40店が出店する。10周年と100回を記念して、テーマカラーをピンクに設定。会場を春らしく装飾するほか、出店者とスタッフはドレスコードをピンクにする。実行委員長を務める「古道具 燕(つばくろ)」の北谷英章さんは「100回を迎えられたことに感謝して、今回だけの楽しい企画やノベルティーも用意している。お客さんもピンクを身に着けて一緒に楽しんでもらえれば」と話す。
「古市」は2015(平成27)年4月に初開催。海外の蚤(のみ)の市のような「日常」を目指して、荒天による中止を除き、ほぼ月1回のペースで続けてきた。同広場の整備が完了したのは2013(平成25)年5月で、「始めた頃はまだ活用事例も少なく、手探り状態だった。最近はさまざまなイベントが開かれていて、『何かやっている場所』という認識も広がったと思う。『古市』も一役買えたかな」と北谷さん。企画の一つとして始めた「古着市」は、古着の出店者が中心となり、昨年3月から3カ月に1度のペースで定期開催。クリスマス時期の古市に会場に設置する「古市ツリー」は、昨年12月、市がタイアップするイベント「トワイライトスクエア」のシンボル的存在として1カ月間通じて飾られた。
「50回を超えた頃から、『なじんでいる』『定着してきた』という声をかけてもらうことが増えたが、自分はまだ出店者、お客さんの両面で『来月はどうかな』と思っていた」と北谷さん。今はそのような不安は感じなくなったと笑顔を見せる。10年続けて良かったこととして、「古道具屋が増えた」ことを挙げ、「出店をきっかけに実店舗を持ったという人もいる。古道具屋が増えれば、カバーできるエリアが広がり、その分、捨てられる古道具が減ったことはうれしい」とも。
先月は2日間開催し、初日は「レジェンド大会」として、初期から携わる店が中心に出店しにぎわった。北谷さんは「出店側も楽しんでいて、その雰囲気がお客さんにも伝わっていると思う。これからも『日常』として続けていきたい」と力を込める。
開催時間は10時~16時。