居酒屋「酒場 いっこく」(松本市中央3、TEL 0263-30-1667)が松本・中町にオープンして2カ月が過ぎた。
店舗面積は約20坪、席数はテーブル・カウンター合わせて28席。以前、ピアノダイニングバーだった店舗を改装。店内ほぼ中央にオープンキッチンを構え、炉も備える。店主の後藤正樹さんは「席から炉が見えるようにしたかった」と話す。
30分ほどかけてじっくり焼く「原始焼き」(790円~)は、北海道産「大トロいわし」をはじめ、ギンダラ、ブリカマ、ヤマメ、イワナなど。高知県から直送する旬の魚は「刺身5点盛り」(1人前990円、注文は2人前から)や単品でも提供する。日替わりで7、8種類用意するおばんざい(450円)は、お任せで5種盛り(1,250円)も。ほかに、季節の野菜を使った「青菜メンチカツ」やシューマイ、近くの井戸水を使って炊く土鍋ご飯などもある。
日本酒(160ミリリットル=900円、320ミリリットル=1,800円)は、「大信州」「大雪渓」「川中島」など県内産を中心に、「土佐しらぎく斬辛」(高知県)、「菊姫」(石川県)など各地のものも用意。炉であぶった魚を浸して作る「骨酒」(1,200円)もある。ほかに、ビール、ワイン、ハイボール、焼酎、カクテルなど幅広くそろえる。
後藤さんは山梨県出身。18歳で上京し、居酒屋など飲食業に従事した。独立のために30歳でUターンし、近県も含めて出店場所を検討。縁があった酒販会社の紹介もあり、昨年松本を訪れた。「地元と同じ『海なし県』で、おいしい魚を食べてもらうイメージが浮かんだ」と後藤さん。ゆかりのない土地だったが、準備を進めるうちに飲食店関係者を中心につながりが生まれたという。「知り合いゼロからスタートしたが、お客さんを紹介してくれるなど、皆さんの応援がありがたい」とも。
オープンから2カ月で、観光客だけではなく地元の人の利用も多く、リピーターも増えているという。「地元に愛される店、魚を食べるならここ、と言ってもらえる店にしていきたい」と意気込む。
営業時間は17時~23時。月曜定休のほか月に1日休み。