デジタル(DX)人材育成を目的として、事業のアイデアを形にする方法を学ぶ「信州01(ゼロワン)キャンプ」が来年1月26日~28日、松本市のICT拠点施設「33GAKU(サザンガク)」(松本市大手3)と「デジタルハリウッドSTUDIO松本」(同)で行われる。現在、参加者を募集している。
初日はオリエンテーションやプログラミング環境の設定。2日目はHTMLやCSS、JavaScriptの講義の後に、ゲーム制作に取り組む。3日目は課題の発表のほか、アプリ制作についても学ぶ。その後1カ月はオンライン講座を受講し、2月24日に成果発表会を開く。
技術取得ではなく、プログラミングが「ものづくりツール」であることを体感することが目標。課題解決に向けた仕組みを考えるスキルの習得を目指す。対象は「事業やサービスのアイデアを形にしたい」と思っている人や、「デジタル知識を身に付けて事業に生かしたい」と考えている人のほか、エンジニア転職や独立・起業を目指している人。参加は無料。
主催は7月に開校した「デジタルハリウッドSTUDIO松本」を運営するウェブ制作会社「ステッチ」(東京都新宿区)。同社の細谷洋平社長は「デジハリ=デザイナーというイメージを持つ人も多いが、実際はプログラミングやマーケティングを含めたデジタル人材を育成している。そういう知識を持つ人が活躍できる場を広げたいという思いがあった」と話す。地元企業に、デジタル人材の必要性を実感できる機会を設けたいと、デジタルハリウッド(東京都千代田区)が運営する、起業家・エンジニア養成スクール「G's ACADEMY(ジーズアカデミー)」と共同で企画した。
市は2021年に策定した総合計画で「DX・デジタル化」を重点戦略の一つと位置付け、「デジタルシティ松本」の実現に取り組んでいる。本年度から、デジタルシティ松本推進企業認定制度も始めた。同施設の阿部航大さんは「市内企業のDXを後押しするためには、事業の新たな目的を設定し、その実現に責任を持つビジネスアーキテクトの役割を担う人材が不可欠。社内で『こういうことができれば』と考えている人に、実践を通じて『こうしたらできる』という感覚をつかんでもらいたい」と話す。
応募はウェブサイトで受け付ける。締め切りは12月20日。