陶芸家・松浦唱子さんの個展「ねこもり ぬくもり ゆこもり」が現在、松本・浅間温泉の「手仕事扱い処（どころ）GALLERYゆこもり」（松本市浅間温泉3、TEL 0263-46-2066）で開催されている。

さまざまな表情のネコシリーズ

　土鍋や皿など耐熱の器と、ネコをモチーフにしたアイテム、合わせて100点余りを展示する。土鍋は0.5～5カップ炊きのサイズ展開。ふたとつまみ、持ち手で色を変えてアクセントを付けた、温かみのあるパステルカラーの作品が並ぶ。

　ネコシリーズは、カップや花入れのほか、新作としてマグカップも用意する。松浦さんが描くネコは、目を閉じていたり、舌を出していたり、瞳の色もさまざまで、バリエーション豊か。「以前デッサンをやっていたからか、作り続けるうちに表情がどんどんリアルになってきた」と笑顔を見せる。

　片耳が注ぎ口になっているミルクピッチャーや片口は、リクエストで作り始めたという。「どこから注ぐようにすればいいのか聞いてみたら耳と言われて、なるほどと思った」と松浦さん。花入れは、シルクハットやコック帽をかぶった愛らしいものや、手に草花を挿すことができるように工夫したものもある。

　松浦さんは千葉県富津市で作陶し、夫・長谷川正治さんと共に陶芸教室「enfab」を運営している。同ギャラリーでの展示は2年ぶり7回目。松ぼっくりなど木の実や、色づき始めた葉、料理の写真なども一緒にディスプレーし、秋らしさを感じる空間に仕上げた。「温かい料理が食べたくなるこれからの季節にぴったりの器と、いろいろなネコを用意したので、お気に入りを探しに来てもらえれば」と呼びかける。

　作品は全て販売する。耐熱皿＝3,300円～、土鍋＝6,600円～、ネコカップ＝4,400円、ネコマグ＝6,050円など。営業時間は10時～18時。木曜・日曜定休。10月28日まで。28日午後は松浦さんが在廊する。