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松本市立博物館がリニューアル 学びと交流の場創出、オープンスペースも充実

常設展示室にある「松本城下町ジオラマ」

常設展示室にある「松本城下町ジオラマ」

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 松本市立博物館(松本市大手3、TEL 0263-32-0133)が10月7日、移転オープンする。

修復して展示する「初市の宝船」

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 鉄筋コンクリート造り3階建て、延べ床面積は7775平方メートルで、松本城公園内にあった旧博物館の約2.2倍の広さになった。1階にあるのは、「こども体験ひろばアソビバ!」やカフェ、ミュージアムショップなど無料で利用できるオープンスペース。講堂や会議室もあり、交流の機会や情報発信の場として活用できるようにする。2階は特別展示室と図書情報室、3階は常設展示室を設ける。全国で文化施設などの運営を手がけるフクシ・エンタープライズ(東京都江東区)が指定管理者として運営する。

 常設展は「お城のあるまち」「にぎわう商都」など8つのテーマで松本を案内。「松本城下町ジオラマ」では、南北2.4キロメートル、東西1.2キロメートルの江戸時代後期の松本城下町を推定復元した。床にもジオラマから延びるように河川や道路をテープを用いて表現し、町全体を感じてもらえるように工夫。旧博物館で100年以上前から展示されていたという松本城模型も併せて紹介する。「初市の宝船」は、旧博物館で展示していた物を修復。作られた当時にできる限り近づけようと、船体を塗り直し、帆や旗、七福神人形は資料を基に新たに制作した。

 開館記念特別展「まつもと博覧会」では、1873(明治6)年に第1回松本博覧会が開催されてから150周年を記念し、当時の様子を振り返りつつ、現在の特産品も紹介。松本民芸家具をはじめとする工芸品や、工業品、楽器など幅広い製品を展示する。観覧料は、大人=1,000円、大学生=600円、高校生以下無料。12月10日まで。

 6日の記念式典で、加藤孝館長は「ひとづくりとまちづくり」を目的とし、「『松本学』を探求し、『松本の未来』を創造する」というコンセプトを説明。臥雲義尚市長は「歴史・文化を学ぶ拠点として、にぎわいや回遊の起点として、大きく育つことを期待する」とあいさつした。全体のブランディングに携わる「アソシエイトプロデューサー」を務めるアートディレクターでグラフィックデザイナーのおおうちおさむさんは「新しい価値が芽吹く場所にしていきたい」と話した。

 その後、日本画家の福井江太郎さんがライブペインティングを披露。「守り神になるように」と、自身の右手を筆にして、墨で迫力ある龍を描いた。

 開館時間は、1階=9時~21時(子ども体験ひろばは17時まで)、2階・3階=9時~17時。火曜休館(休日の場合は翌日、1階は第3火曜日のみ休み)。常設展の観覧料は、大人=500円、大学生=250円、高校生以下無料。

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