朗読劇「松本もろもろ」が8月6日、まつもと市民芸術館(松本市深志3)小ホールで上演される。
5月から6月まで同館が開催した「台本づくり講座」の受講生が書いたエピソードを、講師を勤めた劇作家・演出家で俳優の土田英生さんがオリジナル作品としてまとめた。出演は、秋本奈緒美さん、小松和重さん、くずおか由衣さん、堀田康平さん。
同講座は、50代以上を対象に「あなたの大切な物語を、誰かに伝えてみませんか」と参加者を募集。40人以上が集まり、その中から選ばれた50~70代の10人が、自身の体験をベースにエピソードをつづった。同館の石田名保子さんは「松本を舞台にした、『地域の物語』が出来上がった。朗読から松本の風景が見えてくるはず」と話す。
演劇や演劇表現を探るワークショップ「まつもと演劇工場」や、市民キャスト・スタッフの公募などを行っている同館。石田さんは「これまでは、劇をやりたいという人を対象にしたものが多かったが、少し違う角度から携われる、市民との新しいつながり方として考えた」と振り返る。講師は、これまで初心者向けの戯曲ワークショップなどを数多く行ってきた土田さんに依頼した。
15日には関連イベントとして、レクチャーシリーズ「物語をつくるときに私がしていること」を開催。土田さんが登壇し、戯曲づくりについて語った。同館の西川穂乃花さんは「講座やイベントを通じて、予想以上に戯曲、物語をつくるということに興味がある人が多いことが分かった」と笑顔を見せる。
当日は、松本に縁がある俳優や、「まつもと演劇工場」に参加経験がある俳優が出演する。石田さんは「ありふれた日常でも誰かにとっては大切なもの、ということを感じてもらえると思う。松本に関わる人たちの手で作られた作品なので、地元の皆さんをはじめ、多くの人に見てもらえれば」と呼びかける。
14時開演。料金は一般=2,000円。U25=1,000円(枚数限定、前売りのみ)。同館チケットセンター(TEL 0263-33-2200)で取り扱う。