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安曇野に「絵本の小部屋 こごみ」 元小学校教諭が自宅改装、本と人つなぐ場に

奥の小上がりスペースは、掘りごたつのように足を下ろしてくつろげる

奥の小上がりスペースは、掘りごたつのように足を下ろしてくつろげる

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 絵本や児童書を中心に扱う「絵本の小部屋 こごみ」(安曇野市穂高有明、TEL 090-1215-1967)が安曇野・学者村管理事務所近くにオープンして1カ月が過ぎた。

「いずれオープンガーデンにしたい」という庭

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 店主の小谷田照代さんが、自宅のリビングと自室を改装。畳をフローリングにして、デッキ側に入り口を設けた。店内にはソファや、夫が作ったという木製の小上がりスペースを用意。季節の花々が楽しめる庭にもベンチやあずまやを設け、本を手にゆっくりくつろげる空間に仕上げた。店舗面積は約9坪。

 絵本や児童書は現在、1800冊ほどあり、古本を中心に新刊も少し扱う。古本は自身が購入したものや知人から集めたものが多く、「重版予定なし」というコーナーや、非売品の指導用書籍が並ぶ「こごみ文庫」もある。

 小谷田さんは兵庫県豊岡市生まれ。大学卒業後、神戸市の小学校教諭になり、結婚を機に静岡県沼津市に移って定年まで勤務した。児童への読み聞かせや、司書教諭として学校図書にまつわる実践に力を入れてきたという。共著として「小学校 明日からできる!読書活動アイデア事典」(明治図書出版)も出版。「教師として、3児の母として、子どもと本をつなぐ大人になりたいと思って活動してきた」と振り返る。2020年に退職して安曇野に移住した後も、塩尻市の「本の寺子屋」で講演するなど取り組みを続けている。

 「本と人をつなぐ場をつくりたい」と考えていた小谷田さん。文庫やシェア本棚という形も検討したが、「気に入った本や何度も読みたい本は手元に置いてほしい」と販売することに決めた。今年1月、これまでの活動を通じて知り合った人たちに声をかけ、本を集めるなど本格的な準備を開始。店名は山菜として親しみがあり、「こごむ」は「かがむ」と同意で、まだ伸びずに巻いている若葉を子どもの姿と重ねた。「絵本や児童書は、これから成長していく子どもたちの栄養になるはず」と思いを込める。

 今後は読み聞かせのイベントや読書会なども開いていきたいという。「小学校教諭一筋だったのでいろいろと試行錯誤しているが、手に取ってくれる人の様子を見て、はっとすることが多く勉強になる。より多くの人に楽しんでもらえるようにしていきたい」と意気込む。

 営業時間は金曜~日曜=10時~17時。12月~3月は冬季休業。

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