陶芸家・ウエダキヨアキさんによる個展「ウエダキヨアキ展VIII」が現在、松本・浅間温泉の「手仕事扱い処(どころ)GALLERYゆこもり」(松本市浅間温泉3、TEL 0263-46-2066)で開催されている。
カップや皿、鉢、ポットのほか、ふたものや抹茶わん、オブジェなど約200点を展示する。画家の経歴を持つウエダさんの作品は細かい絵付けが特徴。モノトーンやカラフルな色使いの器をはじめ、落ち着いた発色の黒土のシリーズ、金彩を施した淡い色合いのシリーズなど、多彩な作品を用意する。
畳敷きの同ギャラリーに合わせて作り始めた茶器は、抹茶わんを中心に出品。高台の高さや、持ったときの指のかかり具合など細部に工夫を凝らしている。高台に穴を開けたり、縁や側面に飾りを施したりしたユニークなものも。ウエダさんは「お茶の動作をイメージして、使い勝手も考えているが、つい『いらんもの』も付けてしまう」と笑顔を見せる。
ふたに建物や鳥を乗せたポットのほか、ウサギを乗せたふたものも制作。ウサギは今年の干支(えと)にちなんで、リクエストに応えたもので、ボートをこいだり、楽器を弾いたり、読書をしたりと愛らしい姿に仕上げた。
同ギャラリーでの展示は2年ぶり8回目。初日の22日には、オープン早々から多くの人が訪れた。「ウエダさんの器を使うと気持ちが豊かになる」と少しずつ作品を買い足しているという人や、「カップやお皿の裏まで、本当に細かく描き込まれている。メッセージ性があるのもいい」という人も。同ギャラリーの瀧沢一以さんは「一つ一つ表情が違うので、比べてじっくりと選ぶ人がいつもに増して多い。気に入ったものを探しにきてもらえれば」と話す。
価格はカップ=3,410円~、マグカップ=6,050円~、抹茶わん=7,700円~など。営業時間は10時~18時。日曜・木曜定休(4月29日は休業、5月28日は営業)。5月28日まで。