子育てをしている人と子どもたちに向けたイベント「ソトイク祭」が3月21日、塩尻市北部交流センター(塩尻市広丘野村)内の「えんてらす」で行われる。主催は「ソトイク・プロジェクト」。
「誰でも安心して食べてもらえるような食材」を使うというフードやドリンクをそろえた「プチマルシェ」では、焼き菓子や弁当、コーヒーなどを販売。オリジナルレターセットやサシェを作るワークショップや、子ども服などを譲渡する「おさがり市」も開く。
トークイベントでは、第1部に長野銀行の高橋晶子さんと塩尻市商工会議所の植松紅雀さん、第2部に美容師・イラストレーターの山口麻衣子さん、フリーランスの木村純子さんが登壇。「子育ても働くもじぶんらしく」をテーマに、それぞれの働き方やスケジュール管理、家事の工夫など、リアルな暮らしについて語り合う。
同プロジェクトは、「まちと育児をつなげる」ことを目的に2021年9月に設立。「個」を失わず、つながりを大切にしながら、楽しい育児ができる町づくりを目指している。代表のゴレイコさんは「育児をしている人の周りには、『どうやって関わったらいいか』とためらっている人が結構いる。育児に悩む人と周りの人をつなぐ役割を担いたい」と話す。
ゴレイコさんは2021年2月、夫の祖父母の家がある塩尻に東京から移住。創業支援などを行う施設「スナバ」(大門八番町)を利用する中で、育児について自身と同じような問題を抱えている人が多いことを知った。同プロジェクトを立ち上げてからは、参加者が黙々と作業できるよう託児付きの「モクモク会」を月1回開催。作業だけではなく、長野銀行とコラボしたライフマネーセミナーやみそ造りのワークショップなども併せて行い、学びや交流の場も設けている。
「ソトイク」には、家にこもらずに「外に行く」という意味と、「家の外で、みんなで育児をする」という2つの意味を込めている。今後は、活動継続に向けて親和性の高いサービスや企業と連携した取り組みを模索しながら、資金を生み出す仕組みをつくっていきたいという。「今の時代に合ったシェア育児、共同育児の形を考えていきたい。より多くの人に活動を知ってもらい、『町のみんなが家族』という状況をつくっていければ」とも。
開催時間は10時~14時。入場無料(一部ワークショップは有料)。