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松本市美術館で「老いるほど若くなる」展 70歳~100歳、熱のこもった作品

グランプリの天衣賞を受賞した山口敏行さんの作品「シマウマスク」

グランプリの天衣賞を受賞した山口敏行さんの作品「シマウマスク」

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 70歳以上を対象とした公募展「老いるほど若くなる」が現在、松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)で開催されている。

3人の審査員それぞれが審査員賞を選んだ

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 プロ・アマチュア問わず70歳以上であれば誰でも応募できる同展。2003(平成15)年度から2年に1度のペースで開いてきた。2021年度は大規模改修工事のため見送り、今回が4年ぶり9回目。俳優の檀ふみさん、「ミナ ペルホネン」デザイナーの皆川明さん、館長の小川稔さんが審査員を務めた。

 会場には入賞・入選作品110点を展示。日本画、水彩、油彩、アクリル画、パステル、版画、水墨画、コラージュなど多彩な作品が並ぶ。コロナやオリンピックなど時事を扱ったものや、戦争など過去の記憶、いつか訪れたい場所、想像や空想の世界、日常風景などテーマはさまざま。小学生の頃から描き続けてきた人や、退職後に始めた人、リハビリを兼ねて取り組む人などもいるという。

 グランプリの天衣賞を受賞したのは、兵庫県の山口敏行さんの作品「シマウマスク」。マスクをピンで貼り付けたシマウマを描き、タイトルには「マスクをしまう日が来るように」という思いを込めたという。「現代の鳥獣戯画」と評した小川さんは「ひとひねりしたユーモアで世相を表している。作者の思いが現実になる、ちょうどいいタイミングにもなった」と話す。

 今回は全国44都道府県から481点の応募があった。最高齢は100歳、平均年齢は77.9歳で、80歳代以上の割合が増えたという。小川さんは「何かを語りかけようとしてくる、熱のこもった作品ばかりなので、全て展示できないことが残念。ほかにはない公募展なので、多くの人に足を運んでほしい」と呼びかける。

 開館時間は9時~17時。入場料は、大人=600円、大学生・高校生、70歳以上の松本市民=300円、中学生以下無料。月曜休館。3月26日まで。3月18日14時からは小川さんによる「ギャラリートーク」を行う。

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