食べる

松本・裏町にカフェ「Antares」 農園直送のイチゴ使い、つながり生まれる店に

「お客さんのリクエストも取り入れながら新しいメニューを考えていきたい」と柳澤さん

「お客さんのリクエストも取り入れながら新しいメニューを考えていきたい」と柳澤さん

  • 104

  •  

 イチゴのスイーツをメインに提供するカフェ「Antares(アンタレス)」(松本市大手5、TEL 0263-75-7251)が松本・裏町に11月15日、オープンした。

農園直送のイチゴをふんだんに使ったパフェ

[広告]

 場所はチーズケーキと雑貨の店「むに。」の跡。店舗面積は約7坪で、席数はカウンターとテーブル合わせて6席。経営する「三才山農園なかや」(三才山)代表の柳澤歩さんは「以前の内装が赤と白で、イチゴのイメージに合うと思ったため、改装はせずそのまま活用した」と話す。

 店内では地元の作家が制作する雑貨の委託販売も行う。店名はさそり座を構成する明るい星に由来し、「たくさんある店の中で輝きを放ってお客さんに見つけてもらえるように」という思いを込めた。

 メニューは同農園直送のイチゴをふんだんに使って提供。スーパーでは買えない品種を使うこともあるという。「苺(いちご)パフェ」(1,250円)には自家製ソースやアイスを使い、盛り付けは店名にちなんで上から見ると星の形になるようにした。ほかにイチゴを使ったレアチーズケーキ(480円)、タルト、スムージー(以上500円)なども。柳澤さんは「農園直営なので、新鮮な状態でたくさん使えるし、価格も抑えられる。お客さんが『おいしい』と言いながら食べる姿を見るとニヤニヤしてしまう」と話す。

 ドリンクは焙煎(ばいせん)コーヒー、ルイボスティー(以上430円)、クリームの上にドライイチゴをのせた「苺のウィンナーコーヒー」(480円)など。一部商品はテイクアウトにも対応する。

 柳澤さんは新潟県出身。東日本大震災をきっかけに自身の人生観や食に対する意識が変化し、農業に興味を持った。結婚・出産を機に2013(平成25)年、松本へ移住。当時、安曇野市で夏秋イチゴが話題になっていたこともあり、県の就農制度を活用して学び始め、2015(平成27)年に独立。県内外に卸す中で、消費者の顔が見えない状況に疑問を抱き、地元の人に近い距離で食べてもらいたいと思うようになったという。以前の店舗の店主とは親友で、イチゴを卸していた縁もあったため、今年9月末に閉店した後、場所を引き継いだ。

 今後は地元の店などとコラボした新メニューを増やし、ランチも提供していきたいと考えているという。柳澤さんは「いろいろな人とつながって開発することで、協力してくれた人や店のことも知ってもらえる。食べて終わりではなく、その後のつながりも大切にしていきたい」と意気込む。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース