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松本・浅間温泉で栢野紀文さん陶展 10回目記念したユニット作品も

ユニット「アオモモ」の大皿を手にする栢野さん

ユニット「アオモモ」の大皿を手にする栢野さん

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 陶芸家・栢野(かやの)紀文さんの個展「七転び八起器(やおき)」が現在、松本・浅間温泉の「手仕事扱い処(どころ)GALLERYゆこもり」(松本市浅間温泉3、TEL 0263-46-2066)で開催されている。

丸い胴体が愛らしい「バトルスキン」

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 色鮮やかな釉薬(ゆうやく)を使った皿やカップなど食器を中心に100点余りを展示する。季節柄、来年の干支(えと)の卯(う)にちなんでウサギを描いた重箱やふたものなども出品。同ギャラリーの瀧沢一以さんは「年末年始、ハレの場で使えるようなものを多めにリクエストした」と話す。ほかに、球体に頭や手足を付けて「バトルスキン」と名付けたロボットのオブジェも。今夏に行われた国際芸術祭「あいち2022」に合わせて制作したもので、原点はロボットアニメ「UFO戦士ダイアポロン」だという。

 同ギャラリーで開催する個展が10回目になることを記念し、栢野さんと同じ建物内に工房を構えるパートナーとのユニット「アオモモ」の作品も用意。かき氷やパフェなどにも使える足付きの器や、マグカップ、れんげなどに、リアルな表情の「顔」を付けたユニークな作品は独特の存在感を放つ。「表情があるので、より愛着が湧く。使うことで暮らしが少しにぎやかになると思う」と栢野さん。ユニット名は、2人の出身地がモモの産地ということもあり、「熟す前の青いモモ」をイメージ。「作品も人間もこれから熟していきたい」という思いを込めた。

 栢野さんは岡山県出身。1998(平成10)年、愛知県常滑市に移り陶芸家・吉川正道さんに師事し、2004(平成16)年に独立した。同ギャラリーでは2006(平成18)年から個展を開催。「瀧沢さんは、作り手と使い手の橋渡しをしてくれる存在。育ててもらっているというか、一緒に進んでいる感覚」と栢野さん。展示会やクラフトフェアまつもとなど、折に触れ来松することもあり、「松本の町はいつ来ても楽しい」と笑顔を見せる。

 同ギャラリーが企画展を始めたのは2005(平成17)年で、10回を数える展示をする作家は、栢野さんが初めてだという。「これからもワクワクする『栢野ワールド』を見せてほしい」と瀧沢さん。栢野さんは「いつも課題を頂くが、まだまだだと感じている。瀧沢さんの熱い思いに応えられるよう、これからも頑張りたい」と意気込む。

 価格は、小皿=2,000円~、ふたもの=8,000円~、バトルスキン=2万円~など。営業時間は10時~18時。日曜・月曜定休。12月17日まで。

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