11月10日の「松本城の日」に合わせて、国宝松本城をPRするイベント「国宝松本城Week(ウイーク)」が3日から行われる。
「松本城×三ガク都」をテーマに、城で学び、楽しみ、山岳を感じられる、多彩なイベントを展開する。大天守4階では、一般初公開となる「信州松本城絵図」のレプリカを展示。絵図は2020年度に生坂村の古民家で発見され、市に寄贈されたものを修復した。市文化観光部松本城管理課課長補佐の加藤孝さんは「本丸御殿が起こし絵で描かれたものはこれまで見つかっていないので貴重な資料」と話す。
本丸庭園では、国宝松本城古城太鼓演奏(3日~5日)、松本城おもてなし隊大集合(6日)を開催。特設テント内の「映像シアター」では、松本城の保存のルーツや昭和の大修理などの映像を放映する。
松本城公園には、山岳高原ブースを設け、北アルプスや乗鞍高原などの映像や、「登山系ユーチューバー」の動画を流す。堀沿いには期間限定テラスを用意し、キッチンカーが出店。美ヶ原高原の「うつくしテラス」で提供するメニューを販売する。
3日には、「松本城の日」の制定を記念した特別御城印を発売(1枚1,000円、限定1000枚)。大きさは縦15センチ、横10センチで、松本城天守を切り絵で表現し、記念日を入れる。そのほか、期間中にはスペシャルガイドツアーを実施(募集は終了)。10日には、記念品の無料配布を行う。
「松本城の日」は昨年度、「国宝松本城を世界遺産に」推進実行委員会が公募し、最も多かった11月10日に決めた。この日は1873(明治6)年、天守保存のために開催された「第1回松本博覧会」の初日。松本城により親しみを抱いてもらい、世界遺産登録に向けた意識を醸成したいと、市では記念ロゴなども作成。制定後、初めて迎える「松本城の日」を盛り上げようと、これまで3日に行っていた「お城祭り」を拡張し、「ウイーク」を初開催することにした。加藤さんは「観光客はもちろん、地元の人にも足を運んでほしい」と呼びかける。
今月10日まで。