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安曇野・豊科にカフェ「茶藍」 祖母と孫がタッグ「伝統芸能に触れる場」に

店内には古いものや珍しいものも。今後は2階も使えるようにしたいという

店内には古いものや珍しいものも。今後は2階も使えるようにしたいという

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 カフェ「茶藍(サラン)」(安曇野市豊科、TEL 0263-73-0310)が安曇野・JR豊科駅近くにオープンして1カ月が過ぎた。

しっかりした味が楽しめる「抹茶のワッフル」

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 1921(大正10)年に建てられたという土蔵を、太い梁や一部の土壁はそのまま残して改修。席数は21席で、カウンター、テーブルのほか半個室も備える。田口恵さんが、孫の藍はづきさんと共に切り盛りする。

 ドリンクは、コーヒー(605円)のほか、中国茶(715円)、お茶のソーダ(748円)などを用意。田口さんが立てる抹茶(605円)は、カウンターの奥に並ぶ、私物の抹茶わんで提供する。2サイズ展開のワッフルは、「バターメープル」(ハーフ=737円、ホール=1,067円)、「白玉黒蜜きなこ」(同=825円、同=1,210円)のほか、食事系の「ピザチーズ」(同=1,122円、同=1,507円)など。ほかに、おはぎ(660円)や「フライドポテト」(814円)もある。

 6歳から日本舞踊を習ってきた田口さん。「若い頃は、踊りの世界で生きていこうと思っていたくらい。茶道、華道、書道…ピアノ以外は大体たしなんできた」と振り返る。以前から、日本の伝統芸能を発信したいという夢を持ち続けていたという。

 建物は長年、日本茶専門店が営業していたが、一昨年に移転。「前を通るたびに、すてきだと眺めていた。まさか自分が借りられるとは思ってもみなかった」と田口さん。昨年8月、居酒屋を始め、藍さんも手伝うようになった。「1人だと大変だと思って一緒に店に立っていたが、せっかくなら祖母の『芸』を生かしたいと思うようになった」と藍さん。田口さんの芸事と、藍さんの若い感覚を融合した店にしようと、カフェとしてリニューアルすることに決めて、準備を進めてきた。

 「若い世代が、日本の伝統文化を気軽に感じられる場所にしたい」と、SNSを使った情報発信にも力を入れる。先日、田口さんもインスタライブデビューを果たした。「若い人たちがこれだけ興味を持ってくれるとは想像していなかった。自分にとっても新鮮で楽しい」と話す。

 今後は、雅楽の演奏会や、練香や金継ぎなどのイベントなども開いていきたいという。「夢がかなった上に、孫のおかげでさらに可能性が広がっている。この先、どう展開していくかが楽しみ」と田口さん。藍さんは「伝統や文化を残すために、まずは興味を持つ人を増やしたい。過去と現代をつなぐ場所にしていければ」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時~16時30分(ラストオーダー)。

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