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松本のアートセンターに「八百屋&本屋」 農とアート「新たなつながりを」

マツモトアートセンターのギャラリースペースで営業を始めた「noradoko」。「地元のおいしい無農薬野菜を知ってもらいたい」と織田倉さん

マツモトアートセンターのギャラリースペースで営業を始めた「noradoko」。「地元のおいしい無農薬野菜を知ってもらいたい」と織田倉さん

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 野菜をメインに移動販売する「noradoko(のらどこ)」が、松本の芸大美大予備校「マツモトアートセンター」(松本市大手1、TEL 0263-33-5511)のギャラリースペースで月に2~4回、営業している。

移動販売の様子

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 店主の織田倉悠さんが農家から仕入れた無農薬野菜のほか、乾物やパン、レシピ本やフードエッセーなど食にまつわる本を並べる。「野菜は季節に合わせた旬のものを選んでいる」と話す。

 学生の頃から、食と本に興味があったという織田倉さん。東京の出版社で働き、食に関連する本の制作に携わっていた。2011(平成23)年、東日本大震災を機に、食への安全を考え、登山で訪れたことのある県内に夫婦で移住。2013(平成25)年、松本に移り住んだ。

 サラリーマンとして働きながら、「地元のおいしい無農薬野菜を知ってもらいたい」と、昨年11月から松本や安曇野を中心に移動販売を始めた。車に積む商品はおよそ50種類。販売場所に合わせて、メインを野菜にしたり、本にしたりと構成を変え営業している。

 今年5月に同センターで行われたイベント「書物とアート」に参加。さまざまな分野で活動する人たちが蔵書を紹介する展示で、織田倉さんは本のほかに野菜や食材も出品した。その後、これまでも地域の人たちの交流の場やアート企画を展開してきた同センターの代表・北澤一伯さんに、ギャラリースペースでの営業を提案され、出店を決めた。「画廊で旬の野菜を売っています」と銘打ち、「町の一角に、農とアートを結び付ける」をコンセプトに掲げ、8月に販売を始めた。

 「アートを学ぶ場所と野菜のかけ合わせが面白い。地元の人に多く足を運んでもらいたい」と織田倉さん。北澤さんは「新しい状況や環境を『つくること』がアートになる。人が集まり、それぞれのアンテナを立てる場所になれば」と話す。

 営業は月2~4回の月曜、15時30分~18時。営業日は「noradoko」のインスタグラムで確認できる。

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