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松本・アルプス公園近くに体験型宿泊施設 「不便」楽しんで

カラマツでできたおもちゃを持つ赤沼さん

カラマツでできたおもちゃを持つ赤沼さん

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 体験型宿泊施設「マツモトサトヤマドアーズ」(松本市下岡田、TEL 0263-87-3943)がアルプス公園近くにオープンして1カ月が過ぎた。

樹齢約500年のケヤキをくり抜いた遊び場

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 敷地面積は約800平方メートル。客室は、「木のおもちゃ館」2部屋、モンゴルのテント「ゲル」3部屋を用意。地元産の木をふんだんに使った木のおもちゃ館には、樹齢約500年のケヤキをくりぬいた遊び場のほか、オーナーの赤沼留美子さんが集めた約60種類の木製のおもちゃや絵本、ボードゲームがある。客室は寝具にこだわり、環境に優しいアメニティーグッズを備える。本場モンゴルから仕入れたまきストーブ付きのゲルは防音効果があり、マイナス25度の寒さにも耐えられるという。ゲルの宿泊には保育士による子どもの預かりサービスが60分無料で付く。

 夕食は「ゼロからイチを作ること」をコンセプトに、まき割りから火起こしをして食事を取る。食材は地元のものを使った「スペアリブ」「イワナとヤマメ」「信州ジンギスカン」(以上、大人1人5,000円)の3コースを用意。持ち込みも可能で、キャンプギアの無料貸し出し、バーベキュースペースのレンタル(4,000円)もできる。朝食(大人1人2,000円)は地元産小麦を使ったクロワッサン、手作りソーセージ、「安曇野の平飼いたまご」などを提供する。

 オプションでアクティビティーを付けることもできる。赤沼さんが勧める無料のまき割り、火起こしのほか、有料でそば打ち、ピザ作り、ソーセージ作りなどが体験できる。

 赤沼さんは岡山県出身。約20年前、結婚を機に松本へ移住した。その後、夫の転勤で鳥取県に引っ越し、おもちゃをテーマにした「わらべ館」を知った。子どもと何度も足を運び、長女と「松本にもこういう施設を作ろう」と約束。松本に戻り「松本わらべ館設立準備室」を2011(平成23)年に立ち上げ、市内でおもちゃのイベントやワークショップを開くなどの活動をしていた。具体的に準備を始めたのは4年前。コロナ禍で2年止まってしまったが、夢を実現させた。

 施設の名前には「里山の入り口」と「いろいろな体験の入り口」という意味を込めた。赤沼さんは「この宿では一から火を起こして食事をしたり、自分たちで何かを作ったりする体験ができる。そういう不便さを楽しんでほしい」と呼びかける。

 チェックインは14時~、チェックアウトは10時。宿泊料金は、おもちゃ館=1泊1万2,000円~、まきストーブグランピング=1万7,920円~(1室4人利用時の大人1人の料金。季節、曜日で変動)。水曜定休。

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