松本パルコ(松本市中央1)で開催中の「パルコde美術館」で12月9日、作品の展示解説を行う「ギャラリートーク」が行われた。
松本市美術館の学芸員・渋田見彰さんが、約10人の参加者と展示室を一緒に回りながら作品について解説。高さが3.83メートルある草間彌生さんの作品「天国への梯子(はしご)」を展示するために苦心したエピソードや、フォトグラファー・磯部昭子さんが作品への思いを語った来館時の様子なども紹介した。日本画家の小林努さんの作品は側面に描き込まれている部分も見えるように工夫して展示していることを説明。説明を聞き、改めて横をのぞくようにして作品を確認する参加者の姿も見られた。
次回の「ギャラリートーク」は12月23日。渋田見さんは「解説の前後で見方も変わると思うので、見てから聞いて、また見ると違う発見があるはず。会期が変われば作品も変わるので、何度も楽しんでもらえれば」と話す。
同展は、アートを通じた街の活性化とクリエイティブ産業創出を目指す「松本まちなかアートプロジェクト」のメインイベントとして7月3日から開催。郷土ゆかりのアーティスト12人の作品を入れ替えながら、来年2月28日まで4期に分けて紹介する。第3期(~12月26日)は、通期で展示する大曽根俊輔さん、飯沼英樹さん、千田泰広さん、草間さんのほか、磯部さん、小林さんが出品する。
18日には、大曽根さんと飯沼さん、2人の彫刻家を迎えたトークイベントを松本市中央公民館・Mウイング(中央1)で開く。第1部は大曽根さん、第2部は飯沼さんが小川稔市美術館館長と対談し、第3部では鼎談を行う。定員は65人で入場無料。申し込みはウェブサイトで受け付ける。
当初予定していたそれぞれのトークイベントが、新型コロナの影響で延期になったため、鼎談を企画した。同館学芸員・大西哲理さんは「郷土にゆかりのある作家の展示なので、より身近に感じてもらえるようなイベントを用意している。2人の話を直接聞ける貴重な機会なので足を運んでほしい」と呼び掛ける。
開館時間は10時~18時(最終入場は17時30分)。水曜定休。入場料は500円(中学生以下無料)、屋上は無料。