フレンチレストラン「信州の小さなビストロサンチーム」(松本市深志3、TEL 0263-87-6631)が松本・深志に移転オープンして1カ月が過ぎた。
シェフの宮沢勝文さん、妻の由貴子さんが経営。「地中海をイメージした」という外観は白壁にロゴと鮮やかなブルーの扉を合わせ爽やかな印象に仕上げた。店内は白と木目を基調に落ち着いた雰囲気にした。店舗面積は20坪、席数はカウンターとテーブル合わせて20席。
地元の食材や、自宅で栽培する玄米や野菜を使った料理は「気軽にフランス料理を楽しんでもらいたい」とコースのほかアラカルトメニューも用意。「キノコと玄米を詰めたホロホロ鳥のロースト」「フランス産鴨(かも)のコンフィ」(以上2,000円)、「和牛ホホ肉の赤ワイン煮込み」(2,500円)などの主菜類のほか、「田舎風お肉のパテ」(1,000円)、「イカのマリネ」(1,200円)、「季節のポタージュ」(500円)などの前菜類を提供する。
ランチは3種類で、「本日のキッシュ」にサラダ、パン、ドリンクが付くAランチ、「本日のお肉料理」にパン、ドリンクが付くBランチ(以上1,500円)、プリフィックス形式で、前菜と主菜とデザートを選び、パンとドリンクが付くCランチ(2,200円)。セットのドリンクはスパークリングワインやグラスワイン、生ビールのアルコール類や、ノンアルコール、ハーブティー、ソフトドリンクなど、豊富に展開する。「ランチセットにアルコールが付くのが好評で、昼からお酒を楽しむお客さまもいる」と勝文さん。前店から提供していたデザートの「タルトタタン」(500円)も用意。須坂市の農家から、直接仕入れたリンゴを使い、「これを食べに来る人もいる」という。
同店は松本市美術館に併設し、およそ14年間営業。同館の改修工事に伴い、3月末に店を閉めた。以前から「隠れ家のような店を構えたい」という思いがあり、休館が決まる前から移転先を探していたが、なかなか決まらなかったという。閉店後すぐに条件に合う物件が見つかり、半年間かけて開業の準備を進めてきた。由貴子さんは「タイミングよく出てきたので、何か縁を感じた」と笑顔を見せる。
壁に飾る絵画は安曇野の作家・コマムラツカサさんの作品で、黒板のメニューにもチョークアート風に描いてもらったという。店のロゴマークに使うペンギンは、勝文さんが選んだモチーフ。「コマムラさんのペンギンの絵を一目で気に入り、それ以来店のツールのデザインもお願いしている。ペンギンが目立つのか、外観のロゴを撮影する人もいる」。移転後は、ランチを利用する近所の人や、以前からの常連客も多いという。「隠れ家らしくひっそりとおいしいものを提供し、ゆっくりと食事を楽しんでもらえる場所を作っていきたい」とも。
営業時間は11時30分~15時、18時~22時。月曜定休。